CEO INTERVIEWS

起業家インタビュー

Vol.51
2016年04月21日
ディチャーム株式会社 | 代表取締役   大久保 智明 氏

ディチャーム株式会社
代表取締役  大久保 智明 氏

今の高齢者の方が満足しているかというと、全くそうではない。
高齢者にとってふさわしいサービス・商品が供給される市場を作ることが大事。リコメンドデータを蓄積して「シニアのAmazon」となり、No.1を、海外市場を取る。

はじめに

現在、日本人の4分の1以上が65歳以上。2025年には高齢化率(65歳以上の構成比)が3割を超え、その頃には高齢者向け市場の規模は100兆円に及ぶという。高齢者市場といえば、『医療』や『介護』を想像しがちだが、今後より成長が見込まれるのが『生活』ニーズに対応するビジネスだ。

ディチャーム株式会社は、そんな拡大するシニア市場の中でも、特に市場へのアクセスが難しい『パッシブシニア』(外出が困難なシニア)に向けたサービスの開発・提供を行っている。

このような社会的要請と意義の高いビジネスを始めたきっかけは、大久保社長自身の阪神淡路大震災での経験にあると聞いた。
大久保社長は公認会計士出身という起業家としては異色の経歴の持ち主でもある。

大久保社長が起業に至った原体験や問題意識、そして、拡大が見込まれる市場での今後の事業展開について迫りました。

ディチャーム株式会社
代表取締役  大久保 智明 氏
(おおくぼ ともあき)

【経営者略歴】
公認会計士、税理士
関西学院大学経済学部卒業。KPMGセンチュリー監査法人(現KPMGあずさ監査法人)にて法定監査およびM&Aに関わるディーディリジェンス業務に従事。
その後、個人会計士事務所を設立、介護事業者向け会計コンサルティングに携わる。その間、高齢者向け事業を展開すべく会社設立の準備を進め、有限会社ディチャームを設立。高齢者向け訪問美容サービスの提供を開始する。

  • MISSION

    高齢社会の問題をポジティブに解決する

  • 事業分野

    ヘルスケア・シニアサービス

  • 事業内容

    高齢者のAmazonを目指す!高齢者のニーズを集めるため後期高齢者に特化した美容や医療サービスの提供及び商品の販売。

  • 設立

    2002年4月

  • 社員数

    68名(2016年4月1日時点)

  • 企業URL

    http://dignitycharm.co.jp/

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起業家紹介

大久保 智明 氏

中・高時代に培われた「社会に役立つ」という職業意識

株式会社アマテラス:大久保さんの生い立ち、企業に至った原体験や問題意識について教えて頂けますか?

ディチャーム株式会社 大久保社長(以下大久保):家族は父母と私、妹の4人家族です。親父は公務員で、母親は専業主婦。ごく普通の家庭でした。

親の教えなども特別なことはなかったです。ごく常識的な教えでした。但し、親が意図的だったかどうかはわかりませんが、僕自身はキリスト教の影響を受けていて、幼稚園もそうでしたし、小学校低学年くらいまで教会に行っていました。中学からは関西学院で、学校もキリスト教でした。後から思うと、それが深く沁み込んでいて、僕の職業意識にも影響しています。

硬い話になりますが、マックス・ヴェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」とかを高校でキリスト教の時間にやっていて、何のために生きている、社会の為に何が出来るのか、どんな仕事であっても一生懸命打ち込むことで社会に役立ちそれが天職である、というのが僕の中に残っています。仕事には、勿論お金を稼ぐという側面もありますが、社会にどう役立つべきか、というのが中・高教育で植え付けられました

また、中学の時に学校の交流イベントでインドに行ったことも影響しています。
当時貧しかったインドに井戸を贈ろうということがあり、献金をして、実際に見に行くツアーがありました。
善かれと思ってやっていたのですが、そこで感じたのは、こっちは中3で飛行機に乗って、ホテルに泊まって、ある意味上から目線。贈ったお金も所詮は親からのものです。
向こうでは水もなくて困っていて、学校にも行けない人と交流があったのですが、「この差は何だろう」というのが凄くありました。

「この差は何だろう」と考えた時、僕が偉いわけではなく、たまたま生まれた場所が違うだけ。僕はとても良い時代の日本に生まれただけです。そして、この豊かな社会は未来永劫ずっと続く保障はない。良い社会だけど完璧ではなく、多くの問題を抱えた社会だと感じました。
この時に、「仕事をするなら、幸い日本では食べ物に困ることはないから、自分が豊かになるより、社会の問題を解決する仕事をしたい。我々が与えられたこの素晴らしい環境を次の世代にもつないでいかなければ」と思いました。

では、何をしようかなと考えました。普通に考えたら、社会をよくするのは政治家の仕事。僕も一瞬そう考えましたが、どうしたら政治家になれるのかわからないし、衆議院議員になっても一議員では変えられない。また、もし総理になっても何か出来そうにないとその時は思いました。

そして、ふと100年後の社会の教科書に誰が載っているだろうと考えました。100年後の教科書では、戦後の社会を誰が動かしたとなるのか。僕は本田宗一郎さんやソニーの盛田さんではないかと思いました。彼らが車や家電で社会を変えている。政策もあるでしょうが、彼らが稼いでくれたから僕らは豊かな生活が出来ている。

一衆議院議員では何も変えられないかも知れないが、起業家なら大企業でなくても、小さくても、やった分は変えられるだろう。国境も越えられる。企業なら一部分かもしれないけど社会を変えられるかも知れないと思いました。

自らの生い立ちについて語る大久保社長

起業の為に会計士になる!

株式会社アマテラス:中学校時代にそこまで考えるって、さすがですね。勉強ばかりではなく、大人ですね。普通の中学生は受験勉強や部活、恋愛といった目先のことしか考えていない。

大久保:そう考えたものの、起業する方法も全くわかりませんでした。今だったらベンチャー企業に行こうかとかアプリを作ろうとかあるかも知れないですが。結局何も分からなかったので、藤岡さんが言うように実際は日々恋愛とか目の前のことをばかり考えていましたよ(笑)。
「どうしようかな」と思っていた高3の時に読んだアメリカの起業家キングスレイ・ウォードの『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』に、彼は若い時に会計士で、それが起業する時に役立ったと。なぜかというと、いろんな分野を見られる。また、若いうちに経営者層に会える。どんな事業するにもお金のことは知らねばならないのでよかったよ、と書いてありました。なので、これになればいいと思いました。
そして、大学4年時に会計士の勉強を始めました。

株式会社アマテラス:大学卒業後に就職は考えなかったのですか?

大久保:起業ありきで就職は考えませんでした。
2年勉強して会計士試験に受かり、監査法人のKPMG(現:あずさ監査法人)に入りました。そこでは、資格を取る為に必要な3年間在籍し、退社後すぐに起業しました。

髪の毛を切れないだけで卑屈な思いをしなくてはならないって、違いますよね。

株式会社アマテラス:起業には阪神淡路大震災がきっかけになったと伺っています。

大久保:阪神淡路大震災は大学4年生の時でした。会計士の勉強を始めてすぐに地震があり、勉強どころではなくなりました。被災しましたし、就職は決まっていない、勉強も出来ない。街がそんな状態だったので、ずっとボランティアをしていました。

地震から1年くらい経った時に、知り合いの若いオーナー美容師さんが、ご自身もお店が潰れて大変でしたが、復興して余裕が出来たのでボランティアしたいと言ってきました。自分は美容師なので美容のボランティアをしたいというのです。今でこそいろんなボランティアがありますが、当時は美容のボランティアなんて聞いたことがない。「ボランティアセンターに訊いてくれ」と言ったのですが、「そこでも『ない』と言われたので何か考えてくれ」と頼まれました。

僕はそもそも美容ときいて、対象は若いお洒落に興味がある女性だと思いました。震災から1年近く経っていたので、街は復興して僕の周りに美容に困っている人はいません。店も復興しているくらいですから、お店に行けばいいのです。
でも、その美容師さんが行くというので、仕方なく仮設住宅に行きました。仮説住宅に行って、人を集めてみたら、高齢者ばかりが来ました。それもお洒落に興味がなさそうな髪の毛がボサボサの方ばかりです。ご存知かもしれませんが、仮設住宅の初期には若い人も多くいました。しかし、若い人は復興とともにどんどん出ていけます。その為、仮設住宅には高齢者だけが取り残され、後々大きな問題になりました。私たちが訪ねたのは、ちょうどそんな段階だったのです。

集まった高齢者の方達、初めはしょんぼりしていて伏し目がちで、話してもくれない。なので、こちらからの印象も良くありませんでした。でも、切っている最中から髪型だけでなく、目つき、顔つやが明らかに変わるのです。そして、しょんぼりしていた態度も変わりました。テレビでビフォー・アフターとありますが、それは劇的な変化です。そして、相手が変化するとこちらの態度もコロッと変わりました。

後から伺いましたが、ご本人達も自分たちがボサボサだとわかっていたのです。そんな状態なので自信がない、美容師さんに対しても恥ずかしい。だから、伏し目がちで、感じ悪く見えていたのです。僕らも入院して、1週間も風呂に入っていなくて、髭ボウボウだったら人と会いたくないですよね。そういう状況です。そして、僕らにも偏見がありました。
髪を切れないことで自信を失い、偏見も持たれる。でも、髪を切った瞬間にご本人も元の自分に戻るし、周りの扱いも変わるのです。たかが髪型、されど髪型です。

そして、更にお話を伺うとその方達は寝たきりでもないのですが、「実は地震の前から髪を切れなくて困っていた」と言います。「歩けるじゃないですか?」と思いますよね。でも、家の中ならともかく、駅前まで歩けるか?また、大きい通りを渡り切れるか?美容院もバリアフリーというわけではありません。また、物理的に行けるとしても、心理的にはすごいアドベンチャーのように感じられる。確かに一見お元気そうでも少し足が悪くなると美容院にも行けないなと感じました。

今の日本の高齢者はお金もあって比較的家族にも大切にされています。ただ、ちょっと足が悪くなった瞬間に美容院にさえ行けない。そして、部屋に引き籠って、例えば髪型がおかしくなり、それから悪循環に入り、尊厳を失って、自信を失って…。髪の毛を切れないだけで卑屈な思いをしなくてはならないって、違いますよね。やはり死ぬまで自信を持って、尊厳を持って生きるって大事だなと思ったのが一つです。

もう一つは、美容院に行けないということは、八百屋さんにも行けないし、喫茶店に行けないし、電車乗ってデパートにも行けないし、お芝居にも行けない。美容院に行けないという問題ではなく、あらゆるサービスが使えない。ホントに何もないのだと。これはつらいなと思いました。

高齢者はあらゆるサービスや商品の供給から切り離されている。つまり市場経済から取り残されている。これは大変お困りだろう。他方、事業という視点に立てば何もないということは、後期高齢者という限られたターゲットかも知れませんが、あらゆるものを供給すれば十分ビジネスとして成り立つ。高齢化社会が進むこれからの時代、決して小さなマーケットではない。高齢者が充実した生活が送れるのは大事なことですし、「これは行けそうだ!」とその時思いました。

学生時代を語る大久保社長

理屈だけで起業し、全くのアウェイでした。

株式会社アマテラス:創業時、どのような壁に突き当たり、どのように乗り越えてきたのでしょうか?

大久保:いきなり起業して、大失敗でした。起業される方ってイケてる営業マンが元々のお客さん持って、元々のビジネスモデルを踏襲して独立されることが多いですよね。
しかし、自分は全くのアウェイでした。お客さんはいない、僕は髪を切ることも出来ない。何もないのに、いきなりやって、簡単に言うとすぐに資金ショートしました。慌てて会計士のバイトに戻りました。

株式会社アマテラス:でも、そこからどうやって立ち上がったのですか。途中で諦める方もいると思いますが。

大久保:立ち上がっていないですよ(笑)。ただ、このビジネスは、一旦クライアントになればストックされるので、その期間を耐えました。単に耐え勝ちです。なぜ耐えられたかというと、やはり信念です。
金儲けが目的だったら、起業を辞めて、会計士に戻った方が収入も良かった。貰っていた給料もなくなり、持ち出しもありましたから。「何で会計士辞めたの?」とか言われて、人からバカにされたりもしました。起業家の友達からも「よう耐えたな」と言われます。

株式会社アマテラス:創業初期は訪問美容から始められたのですか?また、美容師はどうやって集められたのでしょうか?

大久保:震災ボランティアでの体験から「美容は大事だ」とわかったのですが、その時点では美容のサービスをやろうとは思っていませんでした。なぜなら、専門家の世界なので、確かに大事だけど、僕が手を出せる領域ではないなと思いました。

ただ、『高齢者の困っている』を集めて、サービスを提供しようと考えていたので、今の社内のことばで「我々は高齢者のAmazonになる」と言っていますが、Amazonになる為には顧客情報を持たなくてはならない。企業に対して「我々は高齢者のことをよく知っています」という時に、「では、何人顧客がいるの?」と訊かれて、50人では話にならない。50万人いれば価値がある。その為に、まずは顧客を集めなくてはと考え、どうしたら高齢者のデータが集められるだろうと考えた時、それが美容でした。

なぜなら、美容は全員がやります。男性も女性も。所得水準も関係ない。頻度の差はあるかも知れませんが、お洒落な人しかやらないということもない。家族環境にも左右されません。我々の周りでも自分で髪の毛を切っているという人はほとんどいないでしょう?
皆がそんなに使うサービスって他にありません。他にあるとすれば、介護くらい。介護は他社との差別化が難しく、囲い込みが難しい。美容は必要なサービスだと思いましたし、囲い込みにいいと考えました。

そして、美容師の供給は、ママ美容師を採ればいいと考えていました。美容師さんは女性が多いですが、過酷な労働環境です。お子さんを産むと土日は働けなくなり、保育園に預けたとしても労働時間が難しい。結局お店から外れてしまい、10年も経つと戻れなくなります。
高齢者向けの美容は平日の昼間の仕事ですし、顧客の70歳80歳の方には若い20歳くらいの子より落ち着いたママさんの方がいい。これは需給がマッチするなぁと始めました。

ただ、理論上は存在し、実際にそういうママさん美容師もいるのですが、当時はそんな友達もネットワークも持っていなくて、どうやって採れるんだと…。理屈上は合っていても、実務経験がなかったので苦労しました。

株式会社アマテラス:事業はどこで好転されたのですが。

大久保:介護保険が出来て、3-4年してから有料老人ホームが出来始めた頃ですかね。
僕が始めた2000年頃は老人施設といったら特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)といった低所得者向けの施設が中心でした。介護保険が始まるまでは特養・老健の入居に所得制限があったので、所得が高い方は入れませんでした。
低所得者向けの施設に行って「高齢者が最後まで美しく、尊厳を持って生きましょう」と営業に行っても「何を言ってるんだ?生きるか死ぬかなんだ。お前、実態がわかってないだろう!」という反応でした。その当時、特養ではボランティアの方が散髪し、女性入居者も丸坊主にするというところもありました。

しかし、特養で知り合った方が有料老人ホームに転職されて、その方から来てくれと言われて有料老人ホームに行った辺りから、ちょっとずつ好転しました。その後有料老人ホームが増えて、今のクライアントも殆どが有料老人ホームです。ようやく、我々のやりたいこととニーズが合ってきました。

我々は高齢者の『Amazon』になる

株式会社アマテラス:美容だけではなく、物販等の高齢者のニーズに合わせた横展開も始まり、その延長上に今があるのですね。「シニアのAmazon」という話をされていましたが、詳しく教えてください。

大久保:高齢者の問題、僕の理解では3つあると思います。
一つは身体の変化があるので医療・介護の問題。
二つ目は経済的な獲得力がないので、年金・財政の問題ですね。この2つは、正しいか正しくないかはともかく、国がやっている。そして、今の高齢者はこれらを手厚く供給されています。
ただ、今の高齢者の方が満足している状態にあるかというと、全くそうではない。なぜか、お金があっても使う場所がないという三つ目の問題があると考えています。

残念ながら、外に出られなくなった高齢者のニーズは現状誰もリサーチしてくれませんし、できません。また適切な商品供給のルートもありません。つまり、後期高齢者は市場経済からはじき出された存在と言えるでしょう。
その為、高齢者にとってふさわしいサービス・商品が供給されるようなマーケットを作ることが大事だと思っています。
高齢者はお金があるのに、今は朝起きて、ご飯食べて、テレビ見て、またご飯食べて、テレビ見て…それではあまりにも残念ですよね。今は誰も考えていないだけです。高齢者にニーズがないわけではない。きちんと考えて、それを提供すれば、高齢者に生き甲斐が出てきます。
また、今の高齢者にお金を使って頂かないと経済が回りません。いくら介護や医療を利用しても、それは現役世代の保険料でやっているので、意味がない。現役世代よりも確実にお金を持っている方が多いので、気持ちよくお金を使って頂く仕組みにしていかねばなりません。

今後の事業展望を強く語る大久保社長

リコメンドのデータを蓄積していけば、海外の市場にも出られると考えています。

株式会社アマテラス:それらの情報を一次情報で取れる立場におられますが、今後、どうされるお考えですか?御社はメーカーになるのか?それとも情報のプラットホームになるのでしょうか?

大久保:プラットホームです。メーカーではない。企業に対して高齢者ニーズのデータを出していきたい、市場ニーズから提案したいというところです。また、企業からマーケット・リサーチの依頼があれば聞いたりもします。そして、大事なことは売れる場所でありたい。高齢者からすれば、『ディチャーム』であらゆるサービスがワンストップでサービスが受けられるようにしたい。あくまでもマーケット・プレイスを目指したいです。

もう1つ考えていることは、リコメンドが大事だということです。
高齢者のニーズには、すでに顕在化したニーズと、潜在的ニーズがあり、顕在化したニーズへの対応は『セブン・イレブン』には勝てません。「お水が欲しい」とか「お米重いから持ってきて」とか、そんなのは『セブン・イレブン』の方が安くて、いいサービスを出すでしょう。
潜在的ニーズというのは、そもそも高齢者にも何が欲しいのかわからないもの。
例えば、怪我をして、今日から車椅子に乗ることになった。明らかに不便だけど、何があったら便利なのかは高齢者にもわからない。実は、車椅子を装飾しているおばあちゃんが結構いるんですよ。女子高生が携帯電話をデコるのと本質的に同じです。しかし、初めて車椅子に乗る方が「車椅子のデコレーションシールを買って」とは言いません。でも、「こんなのがありますよ」と言われれば、「欲しい」と思う。
身体の変化に伴って新しいニーズが出てくるのですが、「何か不快だな」とは感じても、何が欲しいかはわかりません。
でも、僕らはいろんな人を見ているので、わかります。車椅子に乗ったという情報があれば、僕らは「こんなものはどうですか?」と提案ができます。介護度が上がれば、「次はこんなものはどうですか?」と。

いくら僕らが企業と一緒に高齢者向け商品を10万アイテム開発して、webや紙で探してくれと言っても絶対に探してくれません。いかにリコメンド出来るかが大事です。
特に、身体的変化に伴う新しい需要に関するデータを蓄積していけば、海外の市場にも出られると考えています。日本人であろうが、海外であろうが、身体的変化は一緒ですので。そういうデータをどんどん集めて高齢者産業で世界に打って出たいですね。

日本発のメガ・ベンチャーを作りましょう。

株式会社アマテラス:ディチャームさんが求める人物像を教えてください。また御社での働き甲斐、社風はどんなものですか?

大久保:真面目に、日本発のメガ・ベンチャーを作りましょう、です。

起業を考えた時、「世界に打って出る」というのがもう一つのポイントでした。日本の豊かさは企業が作り出しています。今の日本は先輩たちが作ってくれた自動車や精密機械、電機等の産業が支えてくれていますが、産業の栄枯盛衰は当たり前のことで、次の産業を我々が創らなければなりません。

冒頭でインドの話をしましたが、もはやインドより日本が勝っているという状況ではありません。また、中国に爆買いとかされていますよね。それが悪いとは思いませんが、明らかに日本の国力は劣ってきています。

日本の国力を向上させるには、新しい価値を生まなくてはなりません。
他にもいろんな可能性があると思いますが、シニア社会は日本が最初に体験できるという強みがあります。また、ニーズをカタチにすることにおいて、日本は成功体験があります。高齢化の問題は、日本だけでなく世界共通の問題です。先進国はいうに及ばず中国、そして、30~40年後にはインドネシアやフィリピンも高齢社会になります。その中でナンバー1になるチャンスがあると思います。日本の主力産業になる可能性が大いにあります。そうしていかないといけない。それを僕一人では無理なので、一緒にやっていける人が必要です。

必要とする皆さんにどういう点がアピール出来るかというと、
『チャンスがある』
これだけです。

「土台」は作ってきました。ここから5年くらいで世界に通用する高齢社会のビジネスモデルを組み上げ、国内でのポジションを固め、その後海外に出る。
これらがほぼゼロから体験出来ることが、当社の魅力だと思います。

株式会社アマテラス:大久保さん、素敵なお話、ありがとうございました。

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edited by 河西あすか

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