トヨタ、マッキンゼーを経てベンチャーCOOへ。「地球規模で面白いこと、新しいことがやりたい」

Kudan株式会社COO 項大雨氏

今回は、Kudan株式会社のCOOである、項大雨さんにお話を伺いました。
Kudanは、大野智弘氏が2011年英国のBristolで創業。独自のArtificial Perception(人工知覚)技術である空間認識や運動感覚認識のソフトウェアを、 AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、ドローン、自動運転、ロボティクスなどの応用技術先に提供している。
日本から海外進出を目指すタイプのグローバル企業ではなく、グローバルが当然で初めから世界を相手にしていたKudan。そこに共感して入社を決めた項さんは、前職でトヨタとマッキンゼーといった、いわゆる大企業、プロフェッショナルファームを経験していました。
そんな項さんがなぜKudanというベンチャーを選んだのか。初めてベンチャーで働いて感じたやりがい、魅力、苦労について伺いました。

項大雨氏

COO
項大雨氏

中国生まれ、日本育ち。トヨタ自動車にてエンジン開発・生産技術開発・製造現場の生産性改善を経験。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて、大手日本企業の成長戦略、オペレーション改善、M&A、IT 戦略の立案・実施など幅広く経営支援に携わる。その後2016年11月より、Kudan株式会社でCOOを務めている。

Kudan株式会社

Kudan株式会社
https://www.kudan.io/

設立
2014年11月
社員数
15名

《 Mission 》
Go beyond the world by creative destruction|破壊的創造で未知なる世界へ
《 事業内容 》
独自の先進的なAP(人工知覚)技術の研究開発、提供

Kudanの役割と自分の役割

アマテラス:

項さんが今携わっている仕事について教えてください。

Kudan株式会社 COO 項大雨氏(以下敬称略):

私はKudan株式会社でCOOというポジションで、戦略と事業開発を担当しています。Kudanはイギリス発のスタートアップで、AP(人工知覚)というコンピュータソフトウェアの技術を作っている会社です。

そのAPとは、Artificail Perceptionの 頭文字で人間の右脳に相当する空間認識や運動感覚認識をコンピュータに提供するソフトウェアで、人間の左脳として学習やパターン認識を担うAI(人工知能)と対になる技術です。より具体的には、カメラ画像や様々なセンサからの入力を、コンピュータの空間把握能力に変換し、今自分がどこにいてどう動いていて、周りがどうなっているかを理解させることで、AR、VR(Virtual Reality 仮想現実)、ロボティクスの領域で活用してもらうというような技術を作っています。

私の会社での役割は主に2つです。まず、この技術をどういったプレイヤーと組み合わせ、どういうふうに今後技術を成長させて、かつビジネスを成長させていくのかという戦略的な計画を立てること。もう一つは、交渉してビジネスのパートナーシップを結んでいき、実際に売り上げを立てていくことです。

コンサルを経てベンチャー幹部になった人を見て、マッキンゼーへ

アマテラス:

東大大学院卒業後はトヨタに就職し、その後はマッキンゼーに転職されています。そのような大企業や外資コンサルに就職したきっかけなどを教えてください。

項大雨:

生い立ちから説明しますと、私は中国で生まれ、父が学生時代に日本に留学していたこともあり仕事の関係で小学校時代に日本に来ました。そのまま日本で育ち、東大に進みました。
当時キャリアに関しては、大学院を出て自分の学んできた機械工学を活かし、どう世の中にインパクトを出していくかを考えていました。機械工学をダイレクトに使う仕事で、グローバルに、最もプレゼンスのある国内の会社はどこだと探したら、比較的答えはスムーズにトヨタ自動車だと辿り着きました。トヨタではガソリンエンジンのエンジニアをしていました。

私の知り合いに大手自動車メーカーのエンジン技術者として勤めた後、戦略コンサルティングファームに転職して、その後ベンチャーの経営幹部になられた方がいたのですが、そういったキャリアパスもいいなと思ったのがトヨタからコンサルティング会社に転職を考えたきっかけです。
世の中に大きな変化が起きていく中で、ガソリンエンジンという、将来プレゼンスが確実に下がるような部分のエンジニアとして今後も働いて自分は楽しいのだろうかと迷い始めていた時でした。面白くて新しいこと、自動車のエンジニア以外でのキャリアパスを考えてMBAも検討していましたが、少しビジネスの修行をしながらも次のステップを考えてみようと思い、マッキンゼーに転職しました。

アマテラス:

つまり、マッキンゼー入ったときには将来ベンチャーの幹部になることを見据えていたということですね。

項大雨:

はい、それは一つ大きな考え方としてありました。
新しい仕事を始めたら見える世界も全く違ってくるので、また新しい考え方が出てくることもあるだろうと思ってはいましたが、イメージしていたキャリアパスの中で次にベンチャーに行くという可能性が一番高いと考えていたことは事実です。

ご自身のキャリアを振り返る項氏
アマテラス:

その後マッキンゼーでは2年弱でマネージャー相当に昇進。短期間での昇進を果たし、そのタイミングでベンチャー転職を考えたきっかけは?

項大雨:

実はマネージャーに昇格するための条件が、英語力が一定基準を超えること、という暫定的なステータスでした。マッキンゼーで仕事をしていく中で引っかかっていたのは英語力で、その英語力を上げるために長期の休みをとって語学留学などしていました。
その時に色々と考える機会があり、いずれはベンチャーで働くということを考えていたのもあり、このままマッキンゼーで働き続け、最後に「マネージャー」というハンコをおでこに押してもらうだけならここにいる意味はないと思ったからです。

真の“グローバル”で戦っているKudanに入社を決める

アマテラス:

トヨタで機械工学の最先端に携わり、マッキンゼーでビジネスを学んできた。そんなキャリアを持った項さんなら、いろんな選択肢があったと思います。その中でKudanに転職を決めた理由を教えてください。

項大雨:

転職するにあたり重要視していた3軸がありました。
1つはグローバルであること。しかしグローバルとはいっても、日本のモノを世界に広げたいというグローバルではなく、最初から世界を見ているような企業で働きたいと思っていました。
2つ目は、経営陣に近いところで働くこと。
3つ目はこれからも伸びていく技術を扱っていること。コンサルで働いてみて、改めて技術に関わりたいと思っていました。しかし、もう一度やるならガソリンエンジンのような少し枯れた技術ではなく、もっと5年後10年後を狙えるような技術をやりたかった。

私自身、技術の領域に対しての好き嫌いはありましたが、これらを全て満たした企業はなかなか見つかりませんでした。シリコンバレーやイスラエルにもオフィスがあるような日本の企業でも、最初は日本のマーケットから始まって、その後海外進出をしていくスタイルは希望していませんでした。

そんなとき、アマテラスからKudanを紹介されました。
Kudanは日本人である大野さんが創業していますがイギリスにヘッドクォーターを置く会社です。また、日本にオフィスはありますがあくまで日本はバックオフィスの拠点。ビジネスの相手は世界中。“Born as Global”なんですよね。無国籍と言ったほうが近い。
かつ最先端の技術に取り組んでいるので魅力的でした。逆に最初から世界を相手にしているところじゃないと最先端の技術はやれないと思います。

一緒に仕事をしながら知ることができた社員の魅力

アマテラス:

最初に項さんがKudanの社長や経営メンバーに会った時の印象を教えてもらえますか?

項大雨:

代表の大野さんや大番頭でもあるCFOの飯塚さんの最初に感じた魅力をあげると、ノンバーバルコミュニケーション(Non-Verbal Communication:非言語コミュニケーション)ができるところ、イギリスでのビジネスバックグラウンドがあるところ、アントレプレナーであるところ、そして、全く日本の枠を意識してないところです。グローバルが当たり前なので、日本語の使い方がどうとかは気にしていませんでした。

大野さんはコンサルティング会社のアンダーセン(現アクセンチュア)出身ですが野に出て長く、プロ経営者としてのスキルが相当高くて経営センスがかなり磨かれている方と感じました。
とにかく普通であるということを良しとしない方で、いつも“Refuse to be normal”と話していて、「他の会社でやっているものならKudanはやらない、とにかく王道じゃないところに行く」ということにかなりこだわっている方です。常にユニークで面白いことをやろうとする。そこがすごく私にフィットするなと思いました。
例えば、常に交渉事においてはKudanをほかの会社と比較させないポジションに持っていこうとしていて、結果としてKudanはものすごくユニークなポジションにいる。私は戦略コンサル出身なので、そのコンサルの考え方でどう差別化をしていくかも考えるのですが、大野さんの仕事ぶりを見てみると常に違うところ、違うところのポジション付けをしていくので私の遥か先を行っているなと思います。私もそこに乗っかって、引き継いで、さらにユニークさを出していけるならめちゃくちゃ面白い仕事ができるだろうなと思いました。

CFOの飯塚さんは新日本監査法人でIPO関連の監査の営業をずっとトップチームでやっていて、この業界を隈なく知っている。そしてなんであんなに人脈があるんだろう、という印象でした。
Kudanは日本に管理部門があり、飯塚さんはこの日本の管理部門を切り盛りしています。当然、イギリスにいるエンジニアたちとは距離も離れている、時差もある、言語も違うという環境ではいろんなねじれが発生します。
そんな中でも飯塚さんはバランス良くコミュニケーションを取り、調整をして、しっかりと管理部門をマネジメントしている。私が今までコンサルとかエンジニア時代、一緒に働いたことがない感じの人でした。
どうしても私はロジック的な話をしてしまいがちなのですが、飯塚さん会社全体のパフォーマンスを上げることを常に考えていて、そのためにはロジックだけではなく、コミュニケーションも含めていて、本当にプロフェッショナルな方だなと思っています。

Kudan社員の話をする項氏(写真左)とアマテラス藤岡(写真右)

地球レベルの視座で考えて経営するベンチャーは想像を遥かに超えていた。

アマテラス:

初めてベンチャーに勤めてみて、感じている魅力や仕事の面白さ、これまでとのギャップを教えていただけますか?

項大雨:

ベンチャーの面白さは毎日状況が変わることだと思います。3カ月先は長期なので。
コンサル時代には大企業の3年間の中期経営計画の作成支援などに携わっていましたがその時間軸はベンチャーではあり得ないじゃないですか。同じように計画を立てて実行するのも、ベンチャーは基本的に1、2カ月のスパンです。計画なんてものは、半日がーっと議論をして、半日である程度アクションまでまとめるみたいなことをしないと前に進めない世界なので、時間スケールが全く違う。

結局、先を見通せないので、スポットライトで足元を照らしながらでしか走れない。向こうの山を見て地図を見て、どうやって登ろうかといって数日かけてキャンプ張って登るのではなく、暗くても足元照らして、躓いてよろけて側道を進む、みたいな、全く違ったネイチャーゲームをやっている感じですね。そこは一番の違いであり、逆にそのスピーディさゆえにどんどん新しいことが出てくるので、それは刺激も盛り沢山です。

正直、足元だけ照らして歩いている中だと、ぶつかっているかどうかもわからない。
コンサル時代だと計画を立てるとき、レポートを見たり有識者にインタビューをしたり、外の知見を採り入れてから仮説を立てていくのですが、完全に新しいことをやっているので前例や答えがない。答えは自分で出すしかないのでお客さんのところに行って、ビジネスになるかどうかを試すしかない。
でも、行ってみると、全然仮説と違っていた、というのが日常茶飯事で。ただそれは失敗とは思わずに、検証作業の一環であると思えば、前に進んでいるとも捉えられる。お掃除ロボットがぶつかって学ぶといいますが同じですね。

またグローバルと技術の両立が日本だと難しいなと思っていて、だからKudanしかできないと思って入ったのですが、想像以上にそのレベルが高かった。
グローバルというのも、本当にグローバルなんです。イギリスに本社はありますが、売上におけるイギリスでの割合はものすごく小さいんです。日本もかなり小さいですね。じゃあどういった場所かというと、アメリカ、韓国、中国、最近はスウェーデンも大きい。本当にマーケットが最初から地球全体です。インドとかブラジルとかからの問い合わせも来ています。

それを可能にしているのは技術があるからです。その技術も、ビジネスレイヤーの一番深層のところにいるからノンバーバルが可能になっています。
アプリのコンテンツを作っていたらリージョン内の言語対応が出てくることもあると思いますが、我々は多国語言語に対応する必要が一切ありません。
プログラミング言語の対応はよく出てきますが、人間の話す言葉の対応は一切存在しない。同様の次元でビジネスをしているのは例えばグーグルとかマイクロソフトとかインテル、という会社だと思っています。
ベンチャーでありながら、コア技術を有し、地球的な視座で考えて働ける、という意味では完全に想像以上でした。

ベンチャーでやっていくにはコンサルで培ったロジックでは不十分。ネゴシエーション能力に課題を感じる。

アマテラス:

これまでの働き方とKudanというベンチャーでは働き方がどう違いますか?

項大雨:

たくさんありますが大きなのは“交渉”ですね。
コンサルとして働いていた頃は、求められる問題の解決策をロジックでまとめて提供して終了だったのですが、交渉となるとネゴシエーションパートナーとの距離をどう埋めていくかが重要になります。条件の合わせ方や距離の埋め方は何パターンもあって、決してロジカルな話だけでは決まりません。コンサル時代にはあまり必要とされなかったクリエイティブさが必要でした。

あとは、純粋にコミュニケーション能力がかなり求められます。
グローバルのコミュニケーションの中で、イスラエル人とも中国人とも、シリコンバレーでローカルのインド人とも交渉していかなくてはならないので、人間関係をまず作っていき、その中で距離をいかに縮めるかが大切になってきます。そういう点は自分が克服していく課題だと思っていますし、大野さんからもかなり学ばせてもらっています。

例えば、1回ミーティングに行ったら1回相手を笑わせろ、と大野さんから言われたことがありました。これはアイスブレイクと同じ意味合いにもなってくると思いますが、グローバルな交渉には必要不可欠です。イスラエル訛りの英語を話す人とジョークを言いながら笑いを取り、コンテンツの話を進めていく。交渉における高次元なコミュニケーションスキルはこれまでと違う部分が多くとても勉強になります。

アマテラス:

さきほど“NonVerbal”というお話がありましたが外国人エンジニアとのコミュニケーションで困ることはありますか?

項大雨:

ほぼありません。技術用語や数式で話をしていくので、エンジニアの世界では言葉によらない。逆に私も海外で仕事するときはコンサル時代よりエンジニア時代の方が楽でした。

あと、結構な頻度でイギリスオフィスや海外の現場に足を運んでいるのも大きいと思います。イギリスに行くと現地のエンジニア達と一緒にパブに飲みに行ったりしています。

アマテラス:

トヨタ、マッキンゼーといった大きな組織から、グローバルだけれど小規模なベンチャーに入社したわけですが、入社前に不安はありましたか?

項大雨:

今回の転職ではあまりなかったというのが正直なところです。
トヨタやマッキンゼーと比較した落差で考えてはいませんでした。もともとちょっとワイルドなフィールドに出ていくという前提はあったし、Kudanなら成功しそうだなと思っていました。
もちろん不確実性はあります。ただ、私が見ている中で一番期待値が高いからここを選んだので、いわゆる大企業からベンチャーに入るときのスケールダウンの不安というのはありませんでした。

ただ、実はトヨタ在籍時にベンチャーへの転職を考えたことがあり、その時は凄く不安を感じていました。トヨタは完全に守られているじゃないですか。その檻から出るのはハードルが高いなと感じてしまいました。
かなり悩んだのですが結局その時はベンチャーに飛び込めないでいました。

その後プロフェッショナルファームであるマッキンゼーで働いたので自分の力で生きていかなければいけないという、プロ意識を持つようになりました。さらに、マッキンゼーにいると多くのOBが起業していますし、そういう仲間たちも増えてくるので、ベンチャー転職に対する心理的ハードルもどんどん下がっていくのだと思います。

Kudanに入社する前、双方のお見合い期間のような形で一か月のインターンをしていました。その時にKudanへの期待感や、フィットさを実感できたので心構えとしてもすんなり入社できました。経営陣がプロフェショナルファーム出身で共通言語で話せるというところも良かったです。

ベンチャーは入ってみないと本当の魅力はわからない。ベンチャー転職をするならベンチャーコミュニティ内部にいる人に話を聞くべき。

アマテラス:

ベンチャー転職の先輩としてこれからベンチャー、スタートアップに転職しようと考えている人へのアドバイスを頂きたいのですが項さんが転職活動でどう動かれたのか、などアドバイスをお願いいたします。

項大雨:

最初はマッキンゼーの同僚にベンチャーについて話を聞いたりしていました。しかし、ベンチャーの現状がなかなか見えてこない。
村社会といいますか、ベンチャーコミュニティの中と外だと情報量が全然違うだろうなと思い、ベンチャー・スタートアップに専門特化したキャリアコンサルティングをしているアマテラスをネットで見つけて登録し、時折藤岡さんに相談していました。
アマテラスさんは実際にベンチャーCEOに会って成長性ある企業をしっかり厳選しているのでビビッドなベンチャー情報を持っている点が良かったです。

アマテラスを通じたこの転職活動で、やはり外から見えるベンチャーの世界と中からでは全然違うなと感じました。
ベンチャーの企業情報サイトはいかに自社を際立たせて見せるかを創意工夫していて、どこも魅力的に見えてしまいます。しかしサイトを見ているだけでは本当の良さはなかなかわからない。経営者と自分の相性も会ってみないとわからない。
大企業だとネットで会社の評判を検索すれば社員、元社員のレビューがバーッと出てきて業績も開示されている。しかし、ベンチャーではそのような情報はネットでもオープンになっていないのが現実です。

そういう意味でベンチャーはちょっと伴走してみないとわからないと私は思っています。人づてでベンチャーコミュニティに入り、人の信用でしかるべき人に繋げてもらう。プロフェッショナルなエージェントの方にベンチャーネットワークに繋げてもらったことは、実際役に立ちました。でないと、多分私はKudanを知らなかったと思います。
信用できる人がいろんなルートを持っていて就職先につながることもあります。実際その当時Kudanは私の入ったポジションの人を探していませんでした。アマテラスがKudanに掛け合って私のためにCOO候補のポジションを創出してくれました。

逆に、ベンチャー側も面接だけで採用を決めるのではなく、一緒に何かやってみる、というお見合い期間を設けることでミスマッチを無くし、フィット感がわかるのだろうなと思いますね。

ベンチャーへの転職活動で感じたことを語る項氏
アマテラス:

項さんは1カ月という期間、お見合いのような形でKudanでインターンをしていらっしゃいましたが、これで十分フィット感などを判断できましたか?

項大雨:

十分でしたね。実際は1、2週間で双方判断できると思います。

これからベンチャーに就職活動される方は何かが起きている場所にいって、ちゃんと巻き込まれるぐらいのところまで1回入ってみればその会社の魅力も、フィットするかどうかも分かるのではないかなと思います。

逆にベンチャー側もそれぐらいのリスクをとれば良い人が採れるのではないかなと思います。

Kudanのプロフェッショナル集団が世界を変える

アマテラス:

Kudanへの転職を考えている人にもアピールをお願いいたします。

項大雨:

Kudanがグローバルで尖った技術で競争力を持っているのは、スモールチームの少数精鋭でやっているからだと思います。
リソースを増やして、チームを大きくしてたくさんマーケティングをしていく会社も多いと思いますが、それだと技術的なエッジがかなり薄れてしまって深く潜れないと思います。あえて少数精鋭にして、一番付加価値の高いところをゴルゴ13みたいにピンポイントで狙っています。なので、Kudanで働いている人は個性が際立っていて本当にプロフェッショナルな方ばかりです。

提供しているのがAP(人工知覚)というBtoB向けの技術なので、一般の方々にはわかりづらいのですが、マイクロソフトやエリクソンなどの、いわゆるグローバルトップ企業にどんどんKudanの技術が導入されています。
最近はアジアの時価総額トップクラスのアリババと取引をしていたり、北米でも時価総額世界でトップ10の中の会社複数社とも取引をしている。
こんなスモールチームでこんなに世の中を変えることができるんだという驚きと、今実際に変えつつあるという喜びを感じることができています。

アマテラス:

以前、項さんに連絡するたびにイギリス、中国、日本など居場所が違っていましたね。どこでどんな仕事をしていますか? と聞いた時に、“俺どこにいるかわからない”、と言っていました。マーケットがどこにでもあるということですね。

項大雨:

そうです。私はどこにいればいいんですかね?と大野さんと話していて、大野さんには ”No where, but everywhere.”だと言われていました。そのKudanの思想に追いつく必要がありました。
中国で仕事をするなら中国に人を張らなきゃいけないというマーケットエクスパンジョンの思想ではない。別にあなたがどこにいようと、どことでもビジネスできるから、その地域に必ずしも人を張る必要はないと。われわれはそういったレベルの技術とビジネスをしているんだと大野さんには教えられました。

だからこそ、圧倒的にエキサイティングな環境なので、グローバルなケイパビリティがあって、大きなインパクトを出したいという方にはすごくフィットすると思います。
逆にそういったプロフェショナルの方にぜひ、Kudanに来ていただきたいなと思います。

アマテラス:

項さん、貴重なお話ありがとうございました。

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アマテラス編集部

「次の100年を照らす、100社を創出する」アマテラスの編集部です。スタートアップにまつわる情報をお届けします。

Kudan株式会社

Kudan株式会社
https://www.kudan.io/

設立
2014年11月
社員数
15名

《 Mission 》
Go beyond the world by creative destruction|破壊的創造で未知なる世界へ
《 事業内容 》
独自の先進的なAP(人工知覚)技術の研究開発、提供