「感動をカタチにしてすべての人へ」
今いる社員全員がそこを目指している。だからこそ強いのだと思います。

株式会社フォトクリエイト(2016年時点)代表取締役社長 大澤朋陸氏

ネットで写真を販売するという既存の事業に加え続々と新事業に乗り出す大澤社長。

事業の成り立ちから、今後の展望まで伺いました。

大澤朋陸氏

(2016年時点)代表取締役社長
大澤朋陸氏

2003年に株式会社アシックスからフォトクリエイトに社員第1号として入社。営業とスポーツを始めとした各市場領域の拡大を牽引。
2009年から取締役。2014年に代表取締役に就任。

株式会社フォトクリエイト

株式会社フォトクリエイト
https://www.photocreate.co.jp/

設立
2002年01月
社員数
158名

《 Mission 》
感動をカタチにしてすべての人へ
《 事業分野 》
IoT
《 事業内容 》
インターネット写真サービス事業 /フォトクラウド事業 /広告・マーケティング支援事業

事業領域の柱は3つ。現在はフォトクラウド事業、特に教育写真に注力。

アマテラス:

現在のフォトクリエイトさんの事業状況について教えていただけますか?

株式会社フォトクリエイト 代表取締役社長 大澤朋陸氏(以下敬称略):

当社の事業は、インターネット写真サービス事業、フォトクラウド事業、広告・マーケティング支援事業という3つの事業分野に分かれています。1つ目のインターネット写真サービス事業は創業当初からやっている、インターネットを通じて写真を販売するという、当社がカメラマンも手配して撮影に行くようなモデルです。2つ目のフォトクラウド事業は、もともとやりたかった写真販売の仕組みをプラットフォームとして、写真館様、撮影事業者様に使っていただくというモデルです。3つ目の広告・マーケティング支援事業は、写真販売プラットフォームに集まった会員様に対し企業のマーケティングやプロモーションのお手伝いをするような事業です。

アマテラス:

3番目の広告・マーケティング支援事業については、2012年12月に白砂社長(現会長)にインタビュー(以前の記事にリンク)したときにはなかった事業になりますが、詳しく教えていただけますか?

大澤朋陸:

はい、プロモーションしたい企業とユーザーとのマッチングする事業です。例えば、当社は日本の9割のマラソン大会で撮影をしていますので、そのランナーの方に向けてプロモーションしたい企業が会員に向けてサンプリングを行う、メルマガを打つ、タイアップイベントを開くといった形で当社のユーザーを活用していただけることで、企業からお金をいただくというビジネスモデルです。

アマテラス:

フォトクリエイト全体としての方向性も教えていただけますか?

大澤朋陸:

方向性としてはフォトクラウド事業に注力しています。特に学校写真を扱う教育写真事業に力を入れています。学校は大学・専門学校まで含めると国内に8万校ありますが、インターネットで写真を販売しているのはまだ1割弱くらいしかありません。ほとんどの学校は、廊下の壁に写真を貼って、封筒に書いて、お金を入れて、注文するという私たちの世代が子供の頃からのビジネスモデルを続けたままになっている。これだけスマホを持っている人が多くて、ほとんどの人がもうネットで買い物もする時代に、写真は未だに学校に行って、貼り出しているのを選んで、封筒にお金を入れ、先生は集金するというモデルが変わっていません。

アマテラス:

その仕組みはまだ残っているんですね、驚きです。

大澤朋陸:

そう、まだまだですね。当社はもともとこの教育写真事業をやりたくて事業を始めたのですが、2002年の創業当初はネットで写真を販売するということ自体が写真館様も学校も含め誰も理解できないという時代でした。そのなかで当社がリスクを背負って撮影まで行わなければ普通の写真館様は使わなくなるだろうと思い、当社が直接カメラマンを手配して自らが撮影するというところからビジネスを始めました。そしてネットで写真を買うということがある程度広まってきた段階で、当社の仕組みを使いたいという写真館様がいくつか出てきました。彼らは、自分たちで撮影はできるけれども、ネットに詳しくないのでサイトを作れない。だったらフォトクリエイトのサイトを使いたいと言っていただけました。そしてこれは当社がもともとやりたかった事業なので、賛同し自らが撮影にしに行くモデルから写真館様にシステムを使っていただくモデルに変えていきました。営業についても学校に直接行くスタイルから写真館様に行き写真のネット販売の事例を説明するスタイルに変えました。当社が直接撮影すると写真館様とバッティングするだけなので、学校に営業に行くのを一切ストップして写真館様と一緒に事業を作っていこうという協業モデルに変えていきました。このモデルは写真の売り上げに応じて写真館様からお金をいただくので、売れなければ一切費用はかからず写真館様にとってリスクが少ないです。

アマテラス:

現在教育写真事業のユーザー数はどのくらいになっていますか?

大澤朋陸:

今は約3300校の学校で使っていただいています。全学校数が約8万校なのでまだまだ足りないですし、ユーザー数はこれから増やしていかなければならないと考えているところです。

アマテラス:

学校別・地域別などユーザーの特徴としてはどんなものがありますか?

大澤朋陸:

学校別では幼稚園・保育園での導入が多いです。エリアでいうと人口が多いので首都圏と関西圏は多いですが、47都道府県すべてに参入しているので幅広い範囲から顧客を獲得できています。

インターネット写真販売事業については量から質へとシフト

アマテラス:

創業当初から取り組んでいるインターネット写真販売事業についてはどのような状況でしょうか?

大澤朋陸:

今は事業規模拡大というよりは、一枚でも多く買っていただけるにはどうすればよいのか、一人でも多くの人に買っていただくにはどうすればいいのかというような質の方に注力しています。他にも2015年の湘南国際マラソンから、マラソンを走ったその日の内にネットで写真を見られるようにするなど、新たな試みを実施しています。

気軽に写真を撮影するツールは増えたがむしろプロの需要は増してくることに事業拡大のチャンスあり。最近は動画にも注目。

アマテラス:

最近だと自撮りとかGoProとか、写真を気軽に撮影するツールが増えてきています。写真撮影という市場における御社のポジショニングに変化は出てきていますか?

大澤朋陸:

基本はプロが撮る写真というところで差別化を打ち出しています。写真撮影に関して様々なハードが登場し、様々なシーンで写真に触れ合う機会が増えれば増えるほど、写真の大切さ・写真の持つ力というところに気付きやすくなり、写真が身近なものになってきています。それはより写真が欲しいという思いを強くするため、当社にとってもチャンスになっていると思います。また新しい写真の撮影の仕方や新しい商品について研究を続けています。例えばドローンや360度カメラなどを研究し、写真販売にも生かしています。ただ新たな写真撮影手法や撮影機器の登場は、単に学校行事で写真を撮って販売するというだけでなく、プロだからこそ撮れる写真を届けるという部分については当社含め写真ビジネスの勝負になってきていると感じます。

アマテラス:

最近では写真だけでなく動画も注目を集めていると思いますが、その点ではいかがでしょうか?

大澤朋陸:

最近では写真と動画の境目がなくなってきているという印象を受けます。写真屋が動画を撮ったり、動画を撮っていた人が写真を組み合わせたりするというケースが見られるようになってきました。それは私たちも同様です。私たちは「感動をカタチにしてすべての人へ」という理念で経営を行っています。「感動をカタチにして届ける」ということはすごく大事だと思っていますが、そのカタチは時代とともに変化するので、必ずしも写真というカタチではなくなってきているのではないかなと思います。フィルムで撮っていた写真がデジタルで撮るものに変化したように、写真というカタチ自体がこれからどうなっていくかはわからない。写真をプリントしない人も増え、スマホに写真を入れっぱなしという人も増えている。このようにお客様自身がどんどん変化し、写真の楽しみ方も変化しています。その中で動画が登場してきました。しかも動画が4 K、8Kと変化し、動画から写真を切り取るという動きが出てきた。そうした中で、私たちは画像解析を始めとする動画のことも考えた研究をやっていかなければならないと感じています。

アマテラス:

具体的に形にしたものはありますか?

大澤朋陸:

2016年2月15日より撮影した写真をスマホにかざすと、スマホ上で写真が動きだすというAR(Augmented Realityの略。拡張現実と呼ばれ、人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術)を使ったサービスを開始しました。写真をスマホにかざすとスマホ上にその写真を撮影した6秒前からの動画が流れて購入画面に飛ぶというもので、料金は動画をスマホにダウンロードするごとに写真と同額(約100~200円)に設定しています。今年の卒園式から始めており、卒園式の写真をスマホにかざすと、卒園式で“はい”と声を出している動画が見られる、というものです。幼稚園以外の領域にも展開していく考えです。例えばマラソンの写真にスマホにかざすとゴールの瞬間が動画で流れるというようなものも考えています。

アマテラス:

私が御社と付き合いを始めた頃(2006年頃)は、動画という概念がそれほどなかったので随分と進歩したなと思います。普通にガラケーを使っていましたしね。

大澤朋陸:

その時期は写真がデジタルになってやっと、という感じでしたから。ネットで写真を変えますよ、と言われてもほとんどの場合、ネット環境ない人はどうするんだという反対理由が返ってきた時代でした。今だとスマホで様々なものが買える。随分変わったなと思います。

意思決定はトップダウン型からボトムアップ型への移行を進めている。

アマテラス:

大澤さんが社長に就任した後の会社について、変化したなという部分があれば教えていただけますか?

大澤朋陸:

やはり、組織というところが大きく変化したなと思います。白砂(前社長・現取締役会長)は、トップダウンで経営し組織を作り上げてきました。しかし正社員が約110人、アルバイトも含めて150人くらいの規模となってくると、社員それぞれが本当に組織のことを考えて動かさないと回っていけないようになってきました。ですので、社員が100人を超えたくらいから、ボトムアップ的な組織作りに変えようと動いています。ただフォトクリエイトは、創業者であり、強烈なリーダーシップを持つ白砂の元でやってきた組織なので、そこを変えていこうというのはかなり大変です。

アマテラス:

トップが変わり、社風に変化はありますか?

大澤朋陸:

社風自体は変えようとは考えていません。当社は理念をすごく大事にしている会社で、入ってくる社員も理念に共感して働いている社員がほとんどを占めます。採用の際は、スペックなども見ますが、一番重視するのは何のために働いているのか、どこを目指しているのかというところにあります。そこはぶらさずやっていきたいと思います。やり方は変わっても、写真を通じて感動の満ち溢れる社会を創っていこう、という思いは変わっていないので、社風が大きく変わるとは思ってはいません。その社風を作っていくためにどう自分が動くのか、いかに自分が主体的に作っていけるかというところをより強くしたいと考えています。

アマテラス:

フォトクリエイトを卒業し起業するスペースマーケットの重松社長のような方も出てきましたね。

大澤朋陸:

当社は採用する時に起業したいという人はウエルカムで、どんどんそういう人たちも採用しています。実際辞めて起業する人は以前から結構いました。ただ重松はパワーがあるので目立っていますけど(笑)。
ただ起業したい、経営者になりたいという人を敢えて入れることによって、規模が大きくなってもベンチャー気質を残していけるというのはあります。そのため中核メンバーであってもどこかで辞めて起業するだろうな、というのはありましたので、誰かが辞めることですごく雰囲気が変わったというのはあまりないですね。もっとも重松の場合、あらゆるところでフォトクリエイト出身だということを宣伝してくれてありがたいですけどね(笑)。
やはり、理念を創業のときから社内に浸透させてきているので、誰かが辞めたとかそんなことで簡単にぶれるものではないのかなと思います。今後も理念を大事にするチーム作り、というのは変わらずやっていきたいと考えています。

アマテラス:

逆に大澤さんは社長としてどのように会社に変化を起こしたいと考えていますか?

大澤朋陸:

一つは先ほども申した通り、トップダウンじゃない組織ですよね。誰にも寄りかかることなく、それぞれが自分で考えて、自分たちで動いていく。お客様への対応といったところは、一番目の社員として入社した私も含めて、みんなが継続して取り組んできたのでそんなに変えていくことはないのかなと思います。もともとお客様と一緒にサービスを作り上げてきたという経緯があるので。

上場後の採用は新卒者のリスクが減った分、ベンチャー気質あふれる人材が来ないという悩みも。

アマテラス:

新卒、中途採用の割合などはどうですか?

大澤朋陸:

あまり変わっていないような気がします。以前から新卒採用には力を入れており毎年10人くらいをとっています。中途に関しては第二新卒も取り始めています。事業の拡大のスピードに合わせて必然的に採りきれない部分が出てきているので。
管理系人材やシステム開発のようなプロフェッショナル人材は中途採用をしていますが、営業については新卒で採用して育成していくというスタイルです。
新卒が社員の約4割を占めています。
新卒で継続的に採用ができている理由は、実は写真関係のベンチャー、スポーツに関わっているベンチャーとなるとあまりありません。だから説明がしやすい。

アマテラス:

上場後の人材採用という意味ではやりやすくなりましたか?

大澤朋陸:

これが難しいもので、未上場時はベンチャーとしてゴリゴリ突き進むタイプの人材を採用しやすかったんです。上場してしまうと、そのような人材を採るのが難しくなってきました。上場したから採用がしやすくなったというのは都市伝説で言われていますが、本当にそうなのかな、と思ってしまいます。逆に安定している・上場しているから入りたいという人はベンチャー思考あるのかなあ、と思います。
理念や想いで採用を進めていこうとなると、未上場のときのほうが、一緒にこの想いで世の中を創るんだという、物凄く尖った人が来ていたように思います。一長一短ありますね。

アマテラス:

マインドがもう、創業当初と変わってくる。上場しているからという理由で面接を受けてくる人に対してベンチャーというアピールをしてもあまり響かないですね。

大澤朋陸:

新卒の親ブロックは減りますけどね(笑)。親に対して上場している会社だよ、というのは親が納得しやすいところはありますけどね。未上場時には本当に親ブロックがありました。

アマテラス:

中途採用の嫁ブロックというのも減るかもしれない(笑)。

大澤朋陸:

それは減ると思います(笑)。新卒の親ブロックで言えば、親も説得できないのかという話もありますが、やはり大学まで育ててもらった親に対して、親にもちゃんと理解してもらって入社したいというのはまっとうだと思います。そもそも親と時代が違いすぎるので、なかなか理解しろといっても難しい。特にお母さんとかもう働いていなかったりするのでますますわからないわけです。それを説得するも何もなくて、ただよかったねといってもらいたいだけですよね。子供としては。中途と違い世代も違うので大変です。そんなこともあるので上場した時に、めちゃめちゃ親に反対されて入社した社員から、親が喜んでくれたとか、あなたが言っていた会社ってちゃんとしていた会社なのね、みたいな。そういう意味ですごく親に対してやっと胸を張れたという声はすごく嬉しかったですね。

現状維持バイアス打破に苦心。権限移譲に挑む。

アマテラス:

採用の話を聞いたところで、御社はベンチャー精神を維持するというところにすごく危機感を持っているという感じを受けましたが、どんなところに危機感を感じていますか?

大澤朋陸:

新しいことを仕掛けようとする際の社内の反応ではないかなと思います。新しいことをやろうとすると、他の部署と摩擦が起きるとか、そういうことが100人を超えた規模でも起き始める。また100人を超える社員がいて、利益も出ていて、上場もしてとなると、今のままでいいのではないかという現状維持バイアスに陥る傾向があるなとも感じています。だけどそれを意識して新しいことを仕掛けよう、変化していこう、ということを徹底しないと中小企業になってしまうと思います。故に私は“現状維持バイアスを脱せよ”、という話をしています。現状維持に陥り中小企業になるのか、それともベンチャー企業としてさらなる成長を目指せるか分かれ道に来ている、だから現状維持バイアスを脱し再度新しいことをやらなければいけません。

アマテラス:

上場後成長が止まってしまう企業が圧倒的に多いですからね。今のままでいいんじゃないかというような。

大澤朋陸:

で、そうしている間に当然他のベンチャー企業が現れ成長して来るわけじゃないですか。今までは既存の古いものに攻撃的に立ち向かう立場だったものが、安心しているうちに他のベンチャー企業がどんどんきて防戦一方になってしまう。

アマテラス:

御社を見て真似しようとする企業はたくさんありそうですね。

大澤朋陸:

たくさんありますし、完全にベンチマークにされているなという気はします。ただ市場を作るという意味では真似してくれてどんどん競合が増えた方が、ネットで写真を販売することがより当たり前になるということにも繋がる。それをうまく利用したいと考えています。スタジオアリスや富士フイルムなどの大手も参入してきました。小さなベンチャーも参入してきている。写真をネットで販売するということが一つの産業として、インフラとして当たり前のことになりつつある。そういう意味では競争はウエルカムです。しかしそんな中で、先行しているんだし今のままでいいのではないかという空気感が会社のなかにあると、あっという間に追いつかれてしまう。だからこそ先行し始めたノウハウのあるうちに次の一手を打っていくということの大切さをメッセージとして出し、社内で共有するようにしています。

アマテラス:

そうした現状維持バイアスを打破するためにどのようなことが重要だと考えていますか?

大澤朋陸:

その解決策としては、それぞれの個人が考えて動ける組織をどう作れるかという点にかかっていると思います。例えば権限を移譲し、失敗しても全然構わないので部とかチーム単位でも新規事業をどんどんやっていくというところが大事かなと考えています。新規事業って、成功確率が低いし、なかなか評価されにくいじゃないですか。
成功しないと給料上がらないよ、ということになりがちなんですよね。そこをいかにして、成功しなくてもチャレンジしたところを評価してあげられるような仕組みに変えないといけないと思っています。
チャレンジしやすい、チャレンジしたことが評価される仕組み、それをこの100人規模でどう作れるか、というのは小さい時は簡単だったんですけどね。白砂から「この事業やろう」と言われたから、大丈夫だなという感じでやる。しかもみんながそれをわかっている中でやるので、チャレンジはしやすい。他部署との調整もいらないんですよね。ただ会社が大きくなっていくとそうはいかなくなる。部門ごとに小さな改善・小さな挑戦をそれぞれ起こしていく、失敗しても次から次へと新しい試みが出てくる仕組みにならないといけない。ただその状況で1人だけがチャレンジしていると、周りはあいつだけが仕事をしていて面倒なことやったな、という他部署との軋轢が発生してしまう。ただ、みんながやっていれば、この時に世話になったから、この時は手伝ってやろうというものが起きると思うんです。今年はチャレンジする文化作りに取り組む1年になると思います。

アマテラス:

一方で上場企業の経営者としては、新たな取組みをしながらも目先の売り上げ・利益も結果を出していかなければならない。

大澤朋陸:

そういう意味でいくと、もう株主の皆様に、長期的に見ていただきたいと前回株主総会のときにお願いしました。私たちは1年ごとの業績にはもちろんこだわりますが、5年後、10年後に今手を打っていかないと当然大きく伸びないし、今1年で利益最大化を目指してやっていると事業自体が作れない。そういう意味では、当社はまだまだその1割もないっていう市場状況の中で、どうやったらここを半分以上とれるのか、そういったところに対して投資していくというのは対外的にも謳っていますし、社内にも浸透させようとしているところです。まだまだベンチャーフェーズとしてやっていこうと。

フォトクリエイトに参画する魅力は「感動をカタチにしてすべての人へ」という理念を大きくしていくことにある

アマテラス:

今のフォトクリエイトさんに参画する魅力を教えていただけますか?

大澤:

私たちは「感動をカタチにしてすべての人へ」という理念をすごく大事にしていまして、この理念を大きくしていくことに一つの魅力があると思います。そこに向かって様々な人が出てくるんですね。それぞれがこういう世の中を創りたいとか、自分が仕事をすることによって何かを変えたいとか、いろいろ持っていると思いますが、私たちは「感動をカタチにしてすべての人へ」という想いがあります。そして、今いる社員全員がそこを目指している。だからこそ強いのだと思います。人の生き方はいろいろです。すごく遠回りをしていく人もいれば、まっすぐ走っていく人もいますし。様々な人がいて様々なシナジーが生まれるから面白いのであって、多様な人がいていいと思います。だけど、目指すところが一緒じゃないとそれぞれ違う方向にいってしまったり、引っ張られてしまったりする。様々な個性の、様々なタイプの人間がいますが、あくまでも目指すところは一緒だからこそ、面白いチームが作れると思っています。結局人ってそれぞれが個人事業主じゃないですか。自分の人生のオーナーですよね。自分の人生こうしたい、と決めるのは自分。それと一緒で会社が何かをしてくれるわけじゃなくて、それぞれの個人事業主・オーナーが決めて、想いが一緒なだけ。会社は「場」でしかないと思っています。だから会社が何かしてくれるというよりも、会社を利用して自分の作りたい世界を作って欲しいと思っています。ただ目指したい方向が皆同じ世界だから、会社になって集まっているというだけで。だから自分の実現したい社会が当社の理念と近いのであれば、ここで様々なことができるのではないか、という。この会社をうまく利用して自分の作りたい世界を作ってもらいたいな、と思います。

アマテラス:

フォトクリエイトならではの福利厚生制度などはありますか?

大澤:

当社独自の制度としては、フォトクリウィークという制度があって、有給を5日間連続してとらなければならないという制度があります。土日をあわせると9連休なんかもできたりします。これは長期休み以外、ゴールデンウィークなどの混んでいる間ではなくて、空いている時間に連続してとって、様々な経験をしてほしいというメッセージです。フォトクリエイトは若くて活動的な人が多いのでそのような人のための制度でもあります。2002年に創業しているので、平均年齢が30歳ぐらいです。みんなが取れば、誰かに迷惑をかけるということはないし、じゃあ、みんなで協力して穴を埋めようということになります。これは実にうまくいきました。海外に行ったり、長期で旅行に行ったり、というところで、様々な経験をしてきて、それをまたみんなに話したりして、世界がどんどん広がっていくというような。

アマテラス:

活動的なフォトクリエイトさんらしい制度ですね。 最後に御社の社是は非常にいい言葉だと思うので、大澤さんから読者の方へお願いいたします。

大澤:

「感動をカタチにしてすべての人へ」

アマテラス:

ありがとうございました!

この記事を書いた人

アバター画像


藤岡 清高

株式会社アマテラス代表取締役社長。iU 情報経営イノベーション大学客員教授。 東京都立大学経済学部卒業後、新卒で住友銀行(現三井住友銀行)に入行。法人営業などに従事した後に退職し、慶應義塾大学大学院経営管理研究科を修了、MBAを取得。 2004年、株式会社ドリームインキュベータに参画し、スタートアップへの投資(ベンチャーキャピタル)、戦略構築、事業立ち上げ、実行支援、経営管理などに携わる。2011年に株式会社アマテラスを創業。 著書:『「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術』

株式会社フォトクリエイト

株式会社フォトクリエイト
https://www.photocreate.co.jp/

設立
2002年01月
社員数
158名

《 Mission 》
感動をカタチにしてすべての人へ
《 事業分野 》
IoT
《 事業内容 》
インターネット写真サービス事業 /フォトクラウド事業 /広告・マーケティング支援事業