ChatGPT等の生成AIを活用し、日本の大企業におけるDXを推進する

株式会社GenerativeX代表取締役 荒木 れい氏

2022年11月のChatGPT公開を機に、生成AIへの注目度が一気に高まりました。今やどの業界でも「生成AI時代をいかに勝ち抜くか」という問いは、決して無視できないものとなっています。

しかし、注目度の高さに反して、生成AIを最大限活用できている企業はごく少数です。そんな中、生成AIの力をビジネスの革新や競争力強化に繋げるべく、最新の技術とトレンドを研究し、日本企業のDX推進に取り組んでいるスタートアップがあります。それが、株式会社GenerativeXです。

同社の代表取締役である荒木れい氏は、過去に1社創業し、事業売却した後にGenerativeX社を立ち上げられました。彼の生い立ちから1社目創業の経緯、そして2社目であるGenerativeX社で描く今後の展望について、詳しくお話を伺いました。

荒木 れい氏

代表取締役
荒木 れい氏

灘高等学校、東京大学経済学部卒業、同大学院工学系研究科修了。新卒でJPモルガン証券株式会社投資銀行部門に入社し、M&A、資金調達などのアドバイザリーに従事した後、株式会社ウェリコを創業、同社事業の売却を経て、当社を創業。

株式会社GenerativeX

株式会社GenerativeX
https://gen-x.co.jp

設立
2024年06月
社員数
20名(業務委託等含む)

《 Mission》
生成AIによるビジネスの変革を支援する
《 事業分野 》
生成AI
《 事業内容 》
GenerativeXは、技術とビジネスの両面からDXを支援するテクノロジーコンサルティングファームです。従来のAI導入の課題であった、データの整備やモデルの開発無しで、スピーディな業務効率化を実現することが可能です。⽣成AIの持つ可能性を信じるプロフェッショナルが、御社の事業成⻑を強⼒にサポートいたします。

創業メンバーと縁を築き、技術とビジネスを学んだ大学院

アマテラス:

まず、荒木さんの経歴からお伺いします。現在に繋がる原体験のようなものがあれば教えてください。

株式会社GenerativeX 代表取締役 荒木 れい氏(以下敬称略):

高校卒業後は東京大学に進学し、学部では経済学を専攻していました。ただ、その後フランスの大学院に1年ほど交換留学した際に、より確かな専門性を身に付ける必要性を強く感じたことから、帰国後は理系に転換。東大大学院工学系研究科へと進学しました。

工学系研究科で学んでいたのは、技術とビジネスのハイブリッド領域です。いかに技術を活用して経営にインパクトを出すか、をテーマとした学科であったので、経済学部出身という私のバックグラウンドが上手くはまりました。

実は当社の創業メンバーである取締役CAIOの上田や取締役CTOの小坂とは、大学院時代に知り合いました。彼らのような優秀な仲間に、大学院の同期生として出会えたことに感謝しています。

工学系研究科の面々は東大大学院の中でも個性派揃いで、同科から起業家も多数輩出されていました。いつか自分も起業しようと考えていたのですが、その志向が大学院でますます強くなったのをよく覚えています。

しかし、大学時代は自分に足りないものがあるような気がして、そのまま学生起業する道は選びませんでした。就職活動をする中で、金融系の企業の中でも魅力的な人が多く在籍されている印象が強かったJPモルガンに内定を頂けたので、そのまま入社を決めました。

プロ意識を学んだファーストキャリアと最初の起業

荒木 れい:

JPモルガンに在籍していた期間は決して長くありませんでしたが、仕事を進める上での基礎的なスキルや心構えを教えていただきました。何より意識が高いプロフェッショナルに囲まれた環境で自分のキャリアをスタートできたのは非常に大きかったと感じています。

GenerativeXでは、会社のカルチャーとしてプロ意識をとても大切にしています。プロ意識を本当の意味で学ぶためには、書籍やYouTubeといった外部情報のインプットでは不十分で、やはりプロと一緒に仕事をする実体験が必要です。

JPモルガンでの仕事は非常に充実していましたが、1年ほどで退職し、1社目となる会社を創業しました。その事業を売却後は、次の会社はどんなテーマに取り組むか、どんな体制を作っていくかを考え続けました。

確かな市場の流れを感じ、再起業

荒木 れい:

自分のやりたいことや作りたい組織体制をまだ模索していた頃、一躍脚光を浴び始めたのが生成AIです。その著しい技術の進歩とマーケットの変化に、動くなら今だと思いました。未だ準備が足りていなくても、この機会に挑むしかない。そうして2023年6月に共同創業者の上田と立ち上げたのがGenerativeXです。

1社目の経験から、事業を伸ばしていくためには、会社そのものの成長志向とそれを後押しする外圧が必要だということは分かっていました。だからこそ、早い段階から資金調達を図り、スタートアップとして急カーブの成長を目指す方向性は固まっていました。ただ、創業時点では、事業内容の詳細や具体的な強みは定めきれないまま、とりあえずで走り出したというのが実情です。

幸い、ビジネスモデル的にそこまでお金がなくても回せましたし、もともとファイナンスは得意分野だったので、資金面での困難はありませんでした。仲間集めについても、大学院時代や社会人になってからの繋がりで、優秀なメンバーが初期から集まってくれたので、さほど苦労はしなかったように思います。当社の一番のチャレンジは、「AI技術の進化に取り残されない事業、組織をどうやって作るか」でした。

急成長を続けるAIの市場で、仲間と挑戦を積み重ねる

荒木 れい:

世の中が急速に変化していく中で、アップデートされた最新の知識を常に持つことは非常に困難です。そのため、当社では採用する人材については、AIの専門性や経験・知識を重視していません。

過去10年起こったことよりも、これから1年の変化のほうが激しい。そんな業界だからこそ、既存の知識や経験以上に、「リスクを取って挑戦し続けられる人」を仲間にしていきたいと考えています。

ある程度のキャリアがあれば、わざわざリスクを取ってスタートアップで挑む必要がないと考えるのが、今の日本では一般的だろうと思います。リスクとリターンが見合わないという判断に至りがちだからです。

ただ、弊社に関していうと、AIのマーケットが今後確実に大きくなっていくなかで、そこまで大きなリスクを取らなくても一定の成功を目指すことができます。

会社の成長は、自社のマーケット選定や顧客のセグメントによってある程度決まってしまうという考えから、当社は最初の1社目2社目から大手企業の開拓に努めてきました。最初はかなり苦労したのですが、その甲斐あって、より事業を発展させやすい土台を固めてこれたと思います。

「当たり前」を徹底し、小さな失敗を恐れず邁進する

アマテラス:

1社目の経験をもとにかなり戦略的に事業を進めてこられた印象がありますが、普段から意識されていることなどあれば教えてください。

荒木 れい:

当社は、戦略より何より「行動重視」の会社です。意思決定に悩んで議論に時間を割くぐらいなら、まず行動する。当たりが出るまでひたすら、大量に行動し、小さな失敗を繰り返す。いかにバッターボックスに多く立ち、バットを振り続けていくかを徹底してきました。

私自身、GenerativeXは2回目の挑戦ですし、他の創業メンバーも失敗を経験しての再チャレンジです。 人生何かしら失敗するものですが、それで守りに入ってはいけません。また、成功している時に自分たちは特別だと思い込むのでもなく、ただ愚直に行動を続けていく必要があります。

小さな失敗を繰り返した先にこそ「勝ち」があると信じていますし、実際に大きな成功を成し遂げた会社はそうやって成長を続けてきました。だからこそ採用の際には、ベースの能力や経歴以上に、ある種の失敗耐性というか、成功のために、失敗という犠牲を払う覚悟を持てるかどうかを重視しています。

成長性ある「人」集めを重視し、粘り強く声をかける

アマテラス:

優秀な人材を集めるために、採用面で特に工夫されている点などあれば、お伺いできますか。

荒木 れい:

本当に来てほしい方には、諦めずに声をかけ続けるようにしています。最近(2024年5月)入社してくれたメンバーも、実は1年近く誘い続けました。

企業の成長のセンターピンは人です。だからこそ、短期的にも中長期的にも、当社の大きな課題は採用だと考えています。いかに成長の資質がある人を惹きつけ、仲間になってもらえるようにするか。今後も発信を強化したり、出会いの場を重ねたりしながら、全力で取り組んでいく所存です。

「当たり前」を徹底した生成AI活用ソリューション提供

アマテラス:

最後に、GenerativeX社の今後の展望について教えてください。

荒木 れい:

人と違う新しいことを、当たり前のやり方で、当たり前に徹底してやる。それがGenerativeXという会社の本質なので、今後もそこは貫いていきたいと考えています。当たり前のことを当たり前にやり続けることが一番大事で強力だと信じるからです。

イノベーションが特になくても、当たり前のことを徹底してやっていけば、他社がほぼ真似できなくなります。少なくとも、BtoBのビジネスモデルで商品に独自性がない場合は、複雑な付加価値を考えるよりも、「当たり前の徹底」による差別化を図るべきです。

あとは、その「当たり前」を組織の末端まで行き届かせることができるか。今後の組織拡大に伴って、その徹底が問われていくでしょう。遠い先のことばかり考えるのではなく、まずは目の前のお客様に向き合い、お客様の課題を一つひとつ解決する。そして、お客様のビジョンを、私達が叶えていく。GenerativeXは、そのための会社でありたいと思います。

AIやITの領域は日々変革を迎えていますが、その変化の大きさに反して、世の中にまだまだ染み渡ってないとも感じています。「本当に革新的ですね。スマホとか自動車に次ぐような発明ですよね」と熱意を持ってAIを活用したソリューションを提供できるような人と、これから一緒に事業を広げていけたらうれしいです。

アマテラス:

本日は貴重なお話をありがとうございました。

この記事を書いた人

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ただゆり

広島県広島市出身。国際基督教大学卒業後、外資系製薬会社のMRとして勤務。その後、心身を壊し、10年ほど障がい者雇用の現場を経験。30代で県立広島大学大学院に飛び込み、社会福祉学を専攻。並行して、社会福祉士資格を取得。「データ扱いではなく、人の物語に光を当てたい」との思いから、大学院卒業後、インタビューライターとして起業。その後、大阪のベンチャー企業の経営に参画し、ベンチャーキャピタルJAFCO様の広報サポートの他、スタートアップ領域の広報に広く携わる。2024年9月に合同会社そうを設立予定。アマテラスには、2022年8月よりパートナーとして参画。

株式会社GenerativeX

株式会社GenerativeX
https://gen-x.co.jp

設立
2024年06月
社員数
20名(業務委託等含む)

《 Mission》
生成AIによるビジネスの変革を支援する
《 事業分野 》
生成AI
《 事業内容 》
GenerativeXは、技術とビジネスの両面からDXを支援するテクノロジーコンサルティングファームです。従来のAI導入の課題であった、データの整備やモデルの開発無しで、スピーディな業務効率化を実現することが可能です。⽣成AIの持つ可能性を信じるプロフェッショナルが、御社の事業成⻑を強⼒にサポートいたします。