急成長するWeb3領域と注目スタートアップ企業

GoogleやAppleが私たちの生活に浸透する現代において、企業に個人情報が握られることによるプライバシーの問題やセキュリティのリスクが指摘されています。このような課題をブロックチェーン技術などを用いて解決すると言われているのがWeb3です。今回はWeb3がどれほど影響を増しているのか、そして、Web3関連事業を行う企業についてご紹介します。

Web3の現状

昨今、メディアではNFTやWeb3といったワードを見聞きする機会が格段に増えました。NFTは2025年に市場規模が9兆円を超えるという予測もあり、世界中で注目を集めています。ニューヨーク・タイムズ紙によると、シリコンバレーではGAFAを筆頭とする優秀なエンジニアがブロックチェーン系スタートアップに流れているといいます。更に、今年1月にLinkedInが出した調査によると米国では2020年から2021年にかけてWeb3関連の求人情報が395%も急増しているそうです。

関連事業を行う企業

株式会社Gaudiy

株式会社Gaudiyは石川 裕也氏が2018年に創業した、「Web3×エンタメ」のスタートアップです。ブロックチェーンをはじめとした先進的なテクノロジーを駆使して、新時代のコミュニティを探求することを目指しており、Web3ファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」提供しています。

2022年6月、株式会社Gaudiyは25億円の資金調達を実施し国内外での人材採用やWeb3メタバース事業の開発に充てるなど事業の拡大が見込まれています。また海外進出として東南アジアでGaudiy Fanlinkの展開を予定するなど盛り上がりを見せています。

ケンタウロスワークス

株式会社ケンタウロスワークスは河﨑 健一郎氏が2017年に創業した、「弁護士」と「エンジニア」によるコンサルティングサービスを提供するスタートアップです。総合法律事務所に所属する法律家とブロックチェーン・AIに取り組む技術者が集まって設立されました。

ブロックチェーンに関する技術と法規制について先端かつ専門的知見を有しており、ブロックチェーン関連新規事業等のビジネスプランを技術的側面と法的側面から検証し、報告書の作成を始めとしたコンサルティングサービスを行っています。さらに現在はシヤチハタ株式会社や早稲田リーガルコモンズ法律事務所とブロックチェーンを利用した電子印鑑システム「NFT印鑑」の共同開発を進めています。NFT印鑑が押印された電子文書には、印鑑保有者およびNFT化された印影の情報が刻印され、押印の記録は改ざん困難なブロックチェーンに記録されるため「いつ、誰が、何に押印したのか」という証拠を確実に残すことができます。

MZ CLUB

Web3が私たちの生活圏に及ぼす影響は今のところ小さいように考えられています。しかし、この現状を打破するため前澤友作氏はWeb3コミュニティ「MZ CLUB」を立ち上げ、多くの人が恩恵を受けることが出来るサービスの確立を目指しています。「MZ CLUB」は、Web3プロジェクトに関する情報収集・発信、Web3プロジェクトと参加者のマッチング、Web3サービスを利用する上での各種インフラストラクチャーの提供等を計画しているとのことです。

昨今、個人情報に対する意識の高まりを始めとして、NFTのアート市場の活性化やデジタル投票システムの構築など様々な分野での活用が期待されています。Web3市場、そして関連事業を行うスタートアップの今後に注目したいと思います。

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アマテラス編集部

「次の100年を照らす、100社を創出する」アマテラスの編集部です。スタートアップにまつわる情報をお届けします。