会社の特徴
|事業内容
ジスルフィドリッチペプチドをベースとした新規な医薬品・農薬・バイオケミカルの研究開発
当社は、DRPを大腸菌のペリプラズム空間内に発現し正しい構造にフォールディングさせた後、培養液中にDRPを分泌させる技術Super Secrete法を日本の化学会社と共同で開発しています。一般的に、大腸菌はペプチドやタンパク質を培養液中に分泌できませんが、Super Secrete法では特殊な培養液を用いることでそれを可能にします。大腸菌を破砕してペプチドやタンパク質を精製する方法では、LPSなど大腸菌由来の成分の混入を避けるために、入念な精製工程が必要です。一方、Super Secreteでは、大腸菌を破砕する必要がないため、菌体由来の成分の混入の大幅な削減と精製工程の簡略化が可能となります。当社はラボレベルの少量スケール生産法(小型のジャーファーメンターを用いた培養と精製法)を確立しています。
これにより、初期の開発ステージにおける薬理学的試験(細胞アッセイ、動物試験)、安定性、毒性・安全性試験に必要な量のDRPを提供することが可能となりました。
|Disulfide-Rich Peptide (DRP)とは?
ジスルフィドリッチペプチド(DRP)は分子内に複数のジスルフィド結合を有するペプチドです。通常、20から60個のアミノ酸から構成されます。特に、クモやサソリ、ヘビなどの毒液中に含まれるDRPは、イオンチャネルやGPCRに対して、強力かつ選択的に作用することが知られています。DRPはそのジスルフィド結合が生み出す堅固なフレームワークにより、直線状ペプチドと比較して、分解酵素、酸、熱に対して高い安定性を持っています。また、コンパクトで安定な構造であるがゆえに、免疫原性が低いことが知られています。このような特性により、DRPはイオンチャネルやGPCR薬開発のための有望のリード化合物であると考えられています。