事前リサーチした上で率直に質問してくれる応募者と出会えた。初めての本格的な人材募集で、キャリア・意欲とも十分な研究者と広報担当者の2名を獲得!

株式会社フレンドマイクローブ代表取締役 蟹江 純一氏

株式会社フレンドマイクローブは、2017年6月に名古屋大学大学院工学研究科の堀克敏教授によって設立されました。医薬品や食品分野で微生物を活用する企業は多くありますが、同社は環境分野で微生物を利用するニッチな企業。多様な化合物を分解・合成できる微生物の可能性を信じ、将来的には産業廃棄物を原料として有用物質を生産し、循環型社会の実現を目指しています。代表取締役の蟹江純一氏に、アマテラスの良さをたっぷり語っていただきました!

蟹江 純一氏

代表取締役
蟹江 純一氏

堀克敏教授の研究室にて6年間微生物に関する研究に努める。その後、フレンドマイクローブに第一号社員として入社。主任研究員として新システムの開発等を行い、2021年同社代表取締役社長に就任。

株式会社フレンドマイクローブ

株式会社フレンドマイクローブ
https://friendmicrobe.co.jp/

設立
2017年06月
社員数
5名

業界:新素材・バイオテクノロジー

縁故以外の初めての人材募集。知識も経験もない中で大手のサービスを試すも刺さらずに悩んだ

アマテラス:

アマテラス導入前はどんな採用課題がありましたか?

株式会社フレンドマイクローブ 代表取締役 蟹江 純一氏(以下敬称略):

資金調達をしたのが2023年春頃なので、採用活動を始めたのはそれ以降ですね。それまで基本的にリファラルや縁故採用だったので、そうでない人材獲得のチャネルが確立できていませんでした。

人材紹介サービスは数多くあるものの、どこも似たり寄ったりですし、初期費用がかかるので気軽に試しにくい状況で。大手転職サービスを利用してみたのですがあまり刺さらず、採用には至りませんでした。ではどのサービスを活用すればいいのか。悩みましたね。

アマテラス:

アマテラスを利用することになった背景を教えてください。

蟹江 純一:

スタートアップの人材獲得は特殊だろうとは思っていましたし、実際に大手の人材サービスを試して効果が得られなかったので、スタートアップ仲間の皆さんに聞いて広く情報を集めました。

その中で名古屋でスタートアップ支援事業をしている株式会社カチノデの森さんに「いい会社が来週名古屋にいらっしゃいますよ」とご紹介いただいたのがアマテラスでした。

アマテラス:

アマテラスで採用されたのはどんな方でしょうか。

蟹江 純一:

2人採用できました。1人は博士号を持った研究員で、研究職として採用しました。社会に出てから博士号を取り、大手企業を経験した上でベンチャーのCTOをされていた方。ベンチャーへの理解もあり、研究にも従事していただけるということで、初回の面接時から是非この人に来てほしいと思いました。

弊社のベースは名古屋大学の堀研究室なのですが、隣にある仲のいい研究室の出身者で、偶然にも誕生日も私と一緒。ご縁を感じたこともあり、アプローチさせていただきました。

もう一人は広報として採用しました。今年の春に開かれた、スタートアップ企業を対象とした支援プログラム「J-Startup CENTRAL」のオープンイベントで弊社を知ったそうです。普段からアマテラスのサイトをご覧になっていたようで、そこで弊社の募集を知り、アマテラス経由でコンタクトいただきました。

弊社についての解像度が高く、かつ広報としての手腕もある、まさに弊社が求める人物像でした。起業経験もお持ちで、広報以外の面でも頼もしく感じました。初回の面接は30分が基本なんですが、話が盛り上がって1時間近く話しました。人として非常に魅力的な方で、最初から「この人と仕事したい」と思えました。

アマテラス:

2名とも最初から好印象だったんですね。共通して良かったのはどんなところですか?

蟹江 純一:

今回うまく刺さっているのは、スカウトではなく自らコンタクトしてきてくださった人ですね。そして会話のキャッチボールがスムーズにできた点が大きいです。

アマテラス活用前に10数人ほどオンライン面談を行ったのですが、30分間ほぼ僕が話すような感じでキャッチボールにならない人が多かったんです。今回応募いただいた人たちは、事前リサーチした上で疑問点なども率直に聞いてくださいました。

雇用においてもビジネス同様、相手とのイーブンな関係を大事にしたい

アマテラス:

御社の採用方針を教えていただけますか?

蟹江 純一:

定まった採用方針はありませんが、経歴はそれほど気にしていません。お話しすることで分かる部分を大事にしているので、興味を持っていただけたらまず1回お会いして、やりとりをする中で一緒に働きたいと思える人かどうか見定めています。

私は2021年から代表を務める2代目なのですが、75歳で退職された先代のマインドがすごく好きなんです。それは常にイーブンな立ち位置を心がけること。ビジネスでは双方の合意がないと契約に至らないですよね。ベンチャーだからといって萎縮する必要はなく、業務は対等な関係性で進めます。

雇用契約も同じだと思うので、面談では相手の方と色々な情報交換をしたいと考えています。時間の半分は弊社についてご説明し、半分は先方のことを教えていただく。双方に可能性があれば継続してコミュニケーションを取る、という形で進めています。

アマテラス:

個人の方から応募してもらえるよう、どんな工夫をされましたか?

蟹江 純一:

企業としての信用度を高めるためメディアへの露出は常に意識し、いろんな賞に応募したり、研究成果のプレスリリースを出したりしています。検索してヒットする情報が増えることに越したことはないので。実際、今回採用した1人はイベントで弊社を知っていただきましたし、もう1人はスタートアップ界隈に詳しい人に「最近よく耳にする会社だからいいんじゃないか」と言われたそうですから。

ブランド力のある名古屋大発のベンチャーであること、4社から出資していただいていることなど、箔付けも大事にしています。知ってもらうこと、信用してもらうことは生半可なことではありませんから、いろいろトライしています。

アマテラスのベンチャースピリッツ宣誓3か条に感銘を受け、このサイトに登録している人材とつながりたいと思った

アマテラス:

人材獲得に悩む地方のディープテック企業にアドバイスをお願いします。

蟹江 純一:

会社のことを知ってもらう努力が大事です。地方のディープテック企業は基本的に興味を持ってもらえないので、ハマる人を見つけるには数を打つしかありません。少しでも多くの人に知ってもらうため、雇用に直接関わりがない人にも採用について相談したり、求める人物像を伝えたり、アウトプットすることが大事です。数は少なくても、この人だと思える人がいるはずなので、その数少ないチャンスを拾えるように。困っていると伝え続けていると誰か助けてくれるタイミングがあるので。

スタートアップでCFOをしている人の話を聞きたいと人に話したら、名古屋で活躍するスタートアップ、株式会社プロドローンCFOの竹島さんを紹介していただきました。基本的には人に頼ってなんぼだと思うんですよ。特にニッチな分野では自分ひとりにできることには限りがあると思うので。名古屋のスタートアップ界隈の人からも、甘え上手になれとよく言われています。

アマテラス:

今後も積極的に採用活動を展開されるとのことですが、御社ではどんな人が活躍できそうでしょうか?

蟹江 純一:

2024年夏時点で当社に必要なのは微生物の専門家以外の人材です。いろんな技術が集まった方がより面白いものができ、異分野の人が加わる方がポジティブな作用が起こるのではないかと考えています。

微生物自体がビッグデータなので、AIやIT関連の人材によって新しい分野を開拓できる可能性もありますし、営業人材もありがたいです。現在提供している排水処理サービスでも、微生物の知識がなくても装置を操作できる人に来ていただけたらと思っています。

微生物が生存戦略としていろんな種類が協力し合って機能しているように、会社においても多様性が大事だと思います。そして、主体性のある人、自分自身の力で成長できる人が活躍できるのは間違いありません。そういう人が自由にやれる土壌をしっかり作っていきたいとも思っています。

アマテラス:

アマテラスのおすすめポイントはどんな点でしょうか?

蟹江 純一:

打率が高いところです。アマテラス活用前に、採用の最終段階まで行きながらベンチャーという点をご家族に反対されて採用できなかった方がいたんです。本気でベンチャーで働こうと思っている人に会いたいならアマテラスがいいと思います。半年で2人の採用は、まだ社員数一桁の名もないベンチャーが簡単にできることではありません。スピード感もタイミングも非常に良く、いい人材と巡り合わせていただき、アマテラスには感謝しかないです。

蟹江 純一:

アマテラスのベンチャースピリッツ宣誓3か条もすごく素敵だと思います。(注:アマテラスは登録者にベンチャースピリッツ宣誓3か条に承諾することを必須としている。)

大学における博士のマインドと共通すると感じていて、前に若手研究者に講演をしたとき、勝手ながらその3か条を紹介させていただきました。ベンチャーマインドの本質を具体的に表現されていて、ベンチャーの経営者としてありがたいと感じました。そうしたマインドを持つ人が活用している人材サービスという点が非常に魅力的ですね。

実はこの3か条を見て、ここに登録している人材とつながりたいと思ったんですよ。

アマテラス:

今後もぜひフル活用してください!本日はありがとうございました。

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アマテラス編集部

「次の100年を照らす、100社を創出する」アマテラスの編集部です。スタートアップにまつわる情報をお届けします。

株式会社フレンドマイクローブ

株式会社フレンドマイクローブ
https://friendmicrobe.co.jp/

設立
2017年06月
社員数
5名

業界:新素材・バイオテクノロジー