この重要な決定には、“まず森を探してから木を探す”という2つのステップをお勧めします。
STEP1:森を探す…スタートアップ転職の目的を明確にすることで、企業フェーズを絞る
STEP2:木を探す…A:分野を探す、B:自分にあった企業を探す
〔STEP1:森を探す…スタートアップ転職の目的を明確にすることで、企業フェーズを絞る〕
このステップが最も重要です。転職目的を明確にすることで判断軸が定まり、その多くは以下の①、②、③に集約されます。
①創業メンバーとして参画したい(0→1フェーズを経験したい)
⇒シード・アーリーフェーズ向き
②拡大フェーズにある組織で裁量権のある仕事がしたい(1→10フェーズ)
⇒ミドルフェーズ向き
③スタートアップで働きたいがそこまでアドベンチャーはしたくないので、資金調達済の会社や、安定軌道にのりつつあるスタートアップで働きたい
⇒レーターフェーズもしくはマザーズに上場している新興上場企業向き
スタートアップ転職希望者の多くがその理由として「裁量が欲しい」と言いますが、「どのくらいの裁量が欲しいのか?」、「求める裁量とその人の実力・実績はバランスが取れているか?」、「裁量に伴い、取れるリスク(≒年収ダウン、倒産リスク)はどれほどか?」といった点を突き詰めていくと、おおよその企業フェーズが定まってきます。
〔STEP2:木を探す…A:分野を探す、B:自分にあった企業を探す〕
次に、情熱を傾けられる分野を見つけます。3つ程度に絞るのが妥当でしょう。
その際には次のような自問自答が有効です。「BtoCビジネスとBtoBビジネスではどちらが良いか?」、「誰のために働きたいか?なぜその顧客のために働きたいのか?」、「最先端領域(AI、IoT、バイオなど)か、成長市場領域(シニア、ヘルスケアなど)か、トラディショナル領域(建設・不動産など)か?それはなぜか?」、「好きではない業種は何か?それはなぜか?」
分野が定まったら、今後は「自分に合った企業を探す」というミクロなプロセスです。
有効な方法は、その分野に詳しいプロフェッショナル(ベンチャーキャピタルやスタートアップに詳しい人材エージェント)に話を聞き、自分が選択した分野や企業フェーズにある注目スタートアップを3~5社挙げてもらうことです。スタートアップに特化しているアマテラスは有効な情報源になり得ます。
ある程度(5-10社)の企業リストをつくった、ここで初めて「とりあえず話を聞く」というアクションを起こします。
そして、採用プロセスが進み、「気になる会社が複数あり、採用面接プロセスだけでは決められない」という場合に最もお勧めするのは数日間の『短期間インターンシップ』です。難しい場合は、経営会議や営業会議等自分に関係の深い会議に出席させてもらう、というのも有効です。
最後は、「良い会社」ではなく、「好きな社長」を選ぶのが吉です。
スタートアップではビジネスモデルが変化する事もあり得ます。スタートアップで唯一変わらないのは創業社長です。「この人とだったら、どんな困難も乗り越えられる」と思える社長の顔が浮かんだら、そこが、あなたがBETする場所です。