最終更新日:

【注目】インパクトスタートアップ 7選

本多飛翔
LinkedIn にシェア
Pocket

「社会課題の先進国」と言われている日本。
社会的課題をエネルギーとして、事業を通じて新たな市場を創造していく仕組みを、世界に先駆けて生み出していくことが求められています。

ここでキープレイヤーとなるのが、「インパクトスタートアップ」です。
インパクトスタートアップとは「社会課題の解決」と「持続可能な社会」の実現を目指して設立されたスタートアップのことで、利益追求だけでなく、社会的なインパクトの最大化を目的としています。
2022年10月には「インパクトスタートアップ」のエコシステムを構築し、持続可能な社会を実現すべく、一般社団法人「インパクトスタートアップ協会」が設立されるなど、社会的注目度も高めています。

今回は、特にアマテラスが注目するインパクトスタートアップを厳選して7社紹介致します。

 

======インパクト・スタートアップ7選======

1.ユニファ株式会社(家族×テクノロジー)
2.株式会社aba(介護×テクノロジー)
3.株式会社ファーメンステーション(発酵技術)
4.自然電力グループ(自然エネルギー発電)
5.AGRIST株式会社(農業×テクノロジー)
6.株式会社TBM(環境配慮型素材)
7.株式会社ALE(宇宙×テクノロジー)

家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す

ユニファ株式会社

ユニファは、テクノロジーの力で、子育てや家族を取り巻く環境をより良くするスタートアップで、「インパクトスタートアップ協会」を発起した企業の一つです。

代表の土岐泰之氏は、九州大学卒業後、住友商事、ローランドベルガー、デロイトトーマツコンサルティングを経て、「家族×テクノロジー」で世界中の家族コミュニケーションを豊かにしたいというビジョンを実現すべく、2013年にユニファを設立しました。

AIやIoTを活用した保育施設向けの総合ICTサービス「ルクミー」を提供しています。登降園や連絡帳、写真の自動販売、午睡の見守り、シフト管理等14のプロダクトを通じて保育関連業務のDXを通じて、保育者が働きやすい環境作りに貢献しています。

今年7月には、「子育て支援大賞2023」を受賞するなど、数々の受賞歴があります。

土岐泰之氏の創業ストーリーを見る:https://amater.as/article/interview/iot_unifa/
ホームページを見る:https://unifa-e.com/

 

テクノロジーで誰もが介護したくなる社会をつくる

株式会社aba(アバ)

abaは、体温のあるテクノロジーを通じて必要なときに必要なケアを届けるお手伝いをするケアテックスタートアップです。

代表取締役の宇井吉美氏は、2011年千葉工業大学在学中に株式会社abaを設立しました。ご自身の家族の介護をしている中での思いから介護者を支えるためのロボット開発の道に進みました。

abaが開発するHelppadは、ベッドに敷くだけで排泄を検知し、おむつ交換のタイミングを通知。不快感や便漏れを防ぎ、排泄ケアの負担を和らげる、「排泄のストレスを、排泄する」介護現場の強い味方です。
2023年秋には第2世代「HelpPad2」が発売予定です。

2023年7月には、スタートアップカンファレンスのピッチイベント「IVS2023 LAUNCHPAD KYOTO」決勝にて優勝するなど、数々の受賞歴があります。

abaの求人情報を見る:https://amater.as/online/companies/1053/
ホームページを見る:https://www.aba-lab.com/

 

Fermenting a Renewable Society

株式会社ファーメンステーション

ファーメンステーションは独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップです。

代表の酒井里奈氏は、ICU卒業後、富士銀行、ドイツ証券などに勤務。「ビジネスと社会課題に向き合うことを両立したい」と思っていたところ、発酵技術に興味を持ち、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科に入学。2009年に卒業後、同年、株式会社ファーメンステーションを設立しました。

ファーメンステーションは、未利用資源を発酵・蒸留してエタノールや様々な発酵原料を開発・製造。エタノール製造時に出る発酵粕は化粧品の「原料」や鶏・牛の餌に活用し、さらにその鶏糞や牛糞は畑や田んぼの肥料にするなど、ごみを出さないサステナブルな循環を地域コミュニティーと一緒に作っています。資源の循環を全てのプロセスに組み込み、パートナーとのコラボレーションを通じて、化粧品原料やバイオ素材の開発、化粧品・日用品・雑貨などの商品開発を行っています。

2023年6月には、「MUFG ICJ ESGアクセラレーター」にて『三菱化工機賞』を受賞するなど、、数々の受賞歴があります。

ファーメンステーションの求人情報を見る:https://amater.as/online/companies/899/
酒井里奈氏の創業ストーリーを見るhttps://amater.as/article/interview/fermenstation/
ホームページを見る:https://fermenstation.co.jp/

 

青い地球を未来につなぐ。

自然電力グループ

自然電力は、自然エネルギー発電所の発電事業(IPP)や事業開発をおこなうスタートアップです。

代表の磯野謙氏、川戸健司氏、長谷川雅也氏は、東日本大震災後、「自分たちの未来は自分たちでつくる」という強い思いにかられ、2011年に自然電力を設立しました。ForbesJAPAN2023年1月号にて、日本の起業家ランキング2位に選出されています。

日本全国で、太陽光・風力・小水力等の自然エネルギー発電所の設置・運営に必要な、開発・EPC(設計・調達・建設)・O&M(運営・保守)・アセットマネジメントのみならず、PPA(電力販売契約)・AIやIoT技術を活用したエネルギーマネジメントシステムの開発など、すべてのサービスを手掛けています。
また、海外では、ブラジル・ベトナム・タイ・インドネシア・マレーシアにて太陽光発電所を完工し、アジア・南米域を起点に世界各国でプロジェクトが進行しています。

2023年6月には、日本不動産学会業績賞「国土交通大臣賞」を受賞するなど、数々の受賞歴があります。

磯野謙氏の創業ストーリーを見る:https://amater.as/article/interview/sustainability-shizenenergy-2/
ホームページを見る:https://www.shizenenergy.net/

 

100年先も続く持続可能な農業を実現する

AGRIST株式会社(アグリスト)

AGRISTは、テクノロジーで農業の人手不足と高齢化の課題を解決するスタートアップです。高齢化が進み農産物の収穫の担い手不足の課題を、自動収穫ロボットで解決します。

地域商社の代表理事をしていたCEO齋藤潤と、IoT事業を行う会社の代表をしていたCTO秦裕貴が地域の農業課題を解決するべく設立しました。

AGRISTが開発する、ピーマン自動収穫ロボット「L」は、ロボットに搭載されたカメラから得た画像をAIが認識し、2本のベルトで巻き込み式でピーマンを自動で収穫します。ぬかるみやでこぼこのある土耕ハウス内をワイヤー吊り下げ式で空中移動し、地面に影響されずに移動することができます。また、ロボットに搭載したカメラやセンサーから得られたデータを活用した農業を行うことにより、再現可能な農業を実現します。

2023年1月には、世界最大級の家電・IT展示イベント「CES2023」でイノベーションアワードを受賞するなど、数々の受賞歴があります。

秦裕貴氏の対談イベントを見る :https://amater.as/article/2022/06/07/daiyanogenseki-08/
ホームページを見る:https://agrist.com/

 

進みたい未来へ、橋を架け

株式会社TBM

TBMは、石灰石を主原料とした「LIMEX」、再生材の「CirculeX」など環境配慮型素材事業と、資源循環サービスの「MaaR」やリサイクル工場の運営など資源循環事業を行うスタートアップです。

代表の山﨑敦義氏は、20歳で中古車販売業を起業、複数の事業を立ち上げたのち、グローバルで勝負が出来て100年後も継承される人類の幸せに貢献できる1兆円事業を興したいという思いから、、2011年にTBMを設立しました。

LIMEX(ライメックス)は、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です。 日本で生まれたLIMEXは、石灰石を主原料にプラスチック・紙の代替製品を成形、またリサイクルが可能です。自社工場だけでなく、OEM生産を含む海外でのファブレスモデルによるサプライチェーンの構築を実現しています。

2022年4月「知財功労賞」において、知財活用ベンチャーとして「経済産業大臣表彰」を受賞するなど、数々の受賞歴があります。

TBMの求人情報を見る:https://amater.as/online/companies/1064/
ホームページを見る:
https://tb-m.com/

 

科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする

株式会社ALE

ALEは2011年に創業した世界初の「人工流れ星」を創る宇宙スタートアップ企業です。

東京大学大学院に在学中、サイエンスとエンターテインメントの会社を代表取締役として設立。大学院卒業後、ゴールドマン・サックス証券へ入社。その後、2009年から人工流れ星の研究をスタートさせ、2011年9月に株式会社ALEを設立しました。

ALEの⼈⼯流れ星衛星は、東北⼤学と共同で開発されました。
⼈⼯衛星ALE-1、ALE-2は、姿勢と位置を計測するセンサーを複数搭載し、3重の⾃律的な安全判断ができ、極めて⾼い信頼性を持つシステムです。
この人工流れ星衛星により、多くの人にエンターテインメントとして提供すると同時に、大気データを取得し、地球の気候変動のメカニズム解明に寄与することで人類の持続的な発展に貢献できるビジネスを目指しています。

2021年には第21回Japan Venture Awards(略称:JVA)」において「内閣府科学技術政策担当大臣賞」を受賞しています。

ホームページを見る:https://star-ale.com/

 

今回はアマテラスが厳選するインパクトスタートアップを7社紹介させていただきました。
この記事を通して、「インパクトスタートアップ」に興味を持っていただけたら幸いです。
各々が異なる課題に取り組み、社会への貢献と経済的成功を両立させようとする彼らの挑戦は、私たちがこれから向かうべき未来を描くための一石となります。
そして、アマテラスは、「社会課題の解決」「持続可能な社会」の実現を目指すスタートアップ企業を今後も積極的に応援していきます。

LinkedIn にシェア
Pocket

本多飛翔